[会長ブログ ― ネコの目]
在宅看護師になる5つの理由。Johnson & Johnsonから

どなたも一度や二度、バンドエイドのお世話になったことがおありかと思います。

今とは少し異なる形ですが、傷に消毒済みガーゼ付絆創膏をあてる発想は1920年にジョンソン・エンド・ジョンソンのスタッフが、少々そそっかしく、お料理をする度にけがをする奥様のためにと考えたものが商品化されたそうです。私は、新生児を扱っていた頃からその対極に近い後期高齢者の現在まで、ジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーパウダーの愛用者です。

今では、病院・診療所ならずとも、手術や傷の手当に消毒した材料を用いることは常識以前の当たり前ですが、ロバート・ウッド・ジョンソン氏が、使いやすい消毒済材料を商品化された19世紀末には、そのような考えはとても斬新であった反面、受け入れられるまでに相当時間がかかったとか。たった130年前ですが、感染と云う考えは一般的でなかったのです。

もっとも1860年代、イギリスではジョセフ・リスターが術後の死亡の多くは感染によるのだと、手術野や手術に使う道具資材をフェノールで消毒することを提唱してはいましたが、その感染症の原因としての細菌が見つけられた最初は、私どもが長年取り組んでいるハンセン病の原因であるらい菌が最初、1873年(ノルウェーのアルマウェル・ハンセンによる)でした。そして、近代細菌学の父という栄誉は、ドクターハンセンではなく、ドイツのコッホやフランスのパストゥールに与えられています。確かにコッホは、炭疽菌(1876)、結核菌(1882)、コレラ菌(1883)を見つけましたし、パストゥールは、その名前由来の操作でもあるパスチャライゼーション(低温殺菌法)を確立した方ですが、いずれにせよ、北里柴三郎とベーリングによるジフテリア菌(1883)、破傷風菌(1889)、同じく北里柴三郎によるペスト菌(1894)、志賀潔による赤痢菌(1897)と、近代細菌学は19世紀の最後の十数年に急速に発展しました。

閑話休題。

創設者および後継者の名前を持つロバート・ウッド・ジョンソン財団(Robert Wood Johnson Foundation, RWJF)は、1968年、ロバート・ウッド・ジョンソンJr.が亡くなった後、遺産の大部分が寄贈され、アメリカ第二の大きな財団となったそうです。

ジョンソン・エンド・ジョンソンに関する以上の話は、すべて会社のHPの引用ですが、そのRWJFからは、Nursing NotesというITジャーナルが発行されています。今回の2017年6月号の特集が、「在宅看護師を目指す5つの理由(Five Reasons to Consider a Career as a Home Health Nurse)」です。本文はHPにありますが、仲間に訳してもらったものを添付します。

「在宅看護師を目指す5つの理由」

看護師として働き続けたいけれど、病院では働きたくない・・・。今、そんな看護師たちを惹きつけているのが在宅看護師という職業です。これは、自宅にいる患者を訪問し、そこで看護にあたるのが仕事です。

アメリカ合衆国労働統計局によると、同国では、今や在宅看護師は最も需要が高い職業の一つで、年間およそ760,400もの新たな雇用を生み出していると云われています。多くの看護師たちを惹きつける在宅看護師という仕事。その魅力とやりがいはどこにあるのでしょうか?

1.働き方を自分で決める

過酷なシフト勤務が課せられる病院看護師とは異なり、一日中車で走りまわって患者さん宅を訪問し、患者さんを看て介護士にケアのやり方を指導したり、相談に乗ったりします。が、スケジュールはすべて自分で決めて管理できます。

2.自分で考え、自分で動く

チームで動き、医者の指示を仰ぐ病院勤務とは異なり、在宅看護師は、自分自身で状況判断し、さまざまな家庭環境下に暮らす患者さんのニーズに素早く対応しなければならないため、より高い適応力、決断力、柔軟性、創造性、迅速な問題解決能力etcが求められます。

3.幅広い患者層に接する

診療科ごとに特定の患者層を担当する病院看護師とは異なり、在宅看護では赤ちゃんからお年寄りまで、さまざまな年齢や生い立ちの患者さんを看なければなりません。出産直後の母児、慢性病、糖尿病などの患者さんだけでなく、けがの処置や薬の処方、さらには患者の家族への予防指導もあり、豊かな人間性と高いコミュニケーション力が求められます。

4.患者さんと深く関わる

病院内で患者さんを看るのとは異なり、在宅看護師は、患者さんの自宅を訪れることで患者さんの普段の生活習慣や環境をより詳しく知り、健康に影響を与えうる要因をいち早く発見することができます。患者さんの生活環境に受け入れられ、患者さんと家族にきちんと寄り添い、その思いや気持ちをしっかり共有できれば、深く温い看護を実践することができます。

5.患者さんの人生を看る

在宅看護師は、患者さんとその家族の生活や人生に大きな影響を与えます。ふだん病院で看護師が行うけがの処置や診察だけではなく、人としての患者さんを丸ごと受け止めるような看護を行うため、責任は重いのですが、自身も人間として大きく成長できるのです。

如何でしょうか?