[会長ブログ ― ネコの目]
宗像大社と・・・烏賊<イカ>

先日、かつての職場の所在地でもある宗像市にまいりました。今年7月、『「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群』がユネスコ世界文化遺産に登録決定されたこともあるのか、久しぶりにお参りした宗像大社辺津宮<ヘツグウ>はとても賑やかでした。

宗像大社と申せば、毎年11月に開催される菊花展も見事ですが、何と云ってもここの飛び切りの行事は、10月初旬の「みあれ祭」です。

宗像大社の所以は色々なことが「伝承によれば…」と記載されていますので、神話と歴史の間に位置するようです。が、それ故に想像してよいことがいっぱいあって、何度お参りしても、ワクワク勝手な物語が出来ます。

まず、伝承によりますと、伊邪那岐命<男神イザナギノミコト>と伊邪那美命<女神イザナミノミコト>の子どもである天照<アマテラス>、月読<ツキヨミ>、蛯児<ヒルコ>の弟神の素戔嗚尊<スサノオノミコト>は、今風にはツッパリの問題児でした。父イザナギから、海原をおさめよと命じられたのに「イヤダ!!」と断り、母イザナミのおわす根之堅洲国<ネノカタスノクニ。黄泉<ヨミ>の国の隣>に行きたいと駄々をこねます。怒った父イザナギに追放されたスサノオは、ネノカタスノクニに向かう前に、姉神天照大神<アマテラスオオミカミ>に挨拶するため、高天原<タカマガハラ>に向かいます。

アマテラスは、荒ぶる神の弟が攻めて来たのかと武装して会いますと、スサノオは邪心がないことを証明するために誓約<ウケヒ。互いの物を交換し誠意を示すこと>を申し出ます。まず、アマテラスがスサノオの剣を口に含み吹き出すと、三柱の女神が生まれました。この方々が、現在の宗像大社の沖津宮(オキツグウ、沖ノ島にあり、田心姫神<タゴリヒメノカミ>をまつる)、中津宮(ナカツグウ、大島にあり、湍津姫神<タギツヒメノカミ>をまつる)と、辺津宮(ヘツグウ、宗像市田島にあり、市杵島姫神<イチキシマヒメノカミ>をまつる)におわすのです。なお、スサノオは、アマテラスの「八尺の勾玉の五百箇のみすまるの珠」をもらい、噛み砕き吹き出しますと五柱の男神が生まれたので、自分の勝ちを宣言したとか、神話時代にもジェンダー問題あり、ですね。

さて、アマテラスの息女である三女神は、九州と朝鮮半島を結ぶ海路の守護神として、玄界灘の島々に降られた・・・これが宗像大社の起源ですが、日本最古の歴史書でもある古事記や日本書記によれば(ですから、神話!!)、「天から地に降られた神々」には、アマテラスの孫にあたる邇邇芸命<ニニギノミコト>以前は、宗像三女神だけということになっています。

さらにヨミノクニ、ネノカタスノクニ、タカマガハラが実際にどこなのか確定されていない中、三女神は明確に宗像(当時は胸形あるいは胸肩、宗形)に降臨されたとされていますので、神話が歴史になった曲り角のような気がします。往時、海の交通の神様であられた三女神は、現在、陸上つまり車交通の安全の神様としても私どもをまもって下さっています。
ユネスコ登録の中心の沖ノ島は、4世紀後半から10世紀前まで続いた大規模な(といっても沖ノ島は無人の小島です)祭祀が、わが国の形成時期の宗教的祭祀の変遷過程を示す唯一の遺産であるとか。宗像大社の神宝館は、沖ノ島から出土収集された8万点もの銅鏡、装身具(金の指輪!!)、武器、馬具、工具、土器、貝製品などなど、すべて国宝を保持しています。

前置きが長くなりましたが、宗像大社最大のお祭り「みあれ祭」は10月1日です。一見、勇壮な船のお祭りですが、実は、宗像大社辺津宮のイチキシマヒメノカミが、沖ノ島(宗像市海岸から60Km)と大島(同5Km)におられる姉神様をお迎えされる神事です。一見ではなく、百見の価値ありです。全国放送・・・今年は世界遺産登録決定後なので、チャンスと思います。

おすすめは10月3日。後の祭りという言葉がありますが、みあれ祭に始まる宗像大社秋季大祭の最後のお祭り「高宮神奈備祭」です。はじめに船で辺津宮にこられた女神さまら3姉妹が天にお帰になる、それをお見送りする神事です。何度見ても感動します。人工の明かりを排、かがり火の中で、巫女たちが舞う。それだけと云えばそれだけ。古式豊か、厳かというだけでなない、本当に、目の前から女神さまが天に昇られるのが見える・・・感じられます。

チョット連想が過ぎますが、サモトラケのニケに勝るとも劣らないリアルです。

と、スピリチュアルなお話の後は、このあたりの名物烏賊の活造り!
当地に勤務していた際、時折お邪魔した「はなわらび」で、本当に、本当に久しぶりの烏賊の生け造りを頂戴しました。この地に勤務するまで、烏賊とは透明の食べ物とは知らなかった・・・のですが、写真で実物とご覧下さい。
今年はご無理でも、ぜひ、宗像大社ご参詣と烏賊の活造りご賞味のほどを。

アッ忘れるところでした。日々の業務の恙なきを祈って引いたお御籤は大吉でした。

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