ライフストーリー
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ハンセン病とは

病原体

ハンセン病は、らい菌(Mycobacterium leprae)によって起こる細菌感染症です。感染後平均3年、長い場合には数十年という時間の経過の後に、皮膚や神経に症状が現れてきます。
らい菌は極めて病原力が弱いため、感染してもめったに発病することはありません。治療を始めていない患者と緊密で頻繁な接触を続けた場合には、感染する可能性があります。しかし、99%以上の人は生まれながらにらい菌に対する免疫をもっているため、たとえ感染したとしても自然に治り、発病へ進むことは極めて稀です。

初期の症状

一般的な初期の症状は、皮膚に現れる斑紋です。この斑紋は体のどこにでも現れ、白または赤・赤褐色、平らまたは少し隆起していたりしますが、痛くも痒くもなく、触っても感覚の無いのが特徴です。知覚の無い斑紋という特徴が、現在、草の根レベルの保健職員がハンセン病を診断するときの判定基準となっています。

種類

ハンセン病は大きく2種類に分けられます。

PB(Paucibacillary = 少菌型)
1~5つの知覚麻痺の皮膚斑紋がある。

MB(Multibacillary = 多菌型)
5つを超える知覚麻痺の皮膚斑紋があるか、神経肥厚が2つ以上ある。

治療

1981年にWHO(世界保健機関)の研究班によりリファンピシン、ダプソン、クロファジミンを同時併用する多剤併用療法(MDT)が開発され、世界中で使用されるようになりました。MDTは現在でも最も効果的で、再燃率は低く、安全で、服用方法の簡単なハンセン病治療法です。
MDTは1995年から1999年までは日本財団が、それ以降今日までノバルティス財団が協力し、WHOを通じて全世界中のハンセン病患者に無償で提供されています。

障がい

身体に残る障がいは、ハンセン病の合併症としてらい菌が手足と顔などの運動を支配する末梢神経を侵すことにより発生するものです。早期に治療を始めれば、障がいを防ぐことができます。

ハンセン病の制圧

1991年の第44回世界保健総会で、2000年末までに公衆衛生上の問題としてのハンセン病を制圧することが決議されました。この会議で、公衆衛生上の問題としてのハンセン病の制圧とは、人口1万人当たりの患者数が1人以下となることと定義されました。
1991年の世界保健総会で設定された制圧目標は、2000年末に世界レベルでは達成されました。2010年末の時点で、ブラジル(ただし人口100万人以上の国を対象とする統計)を除いて、すべての国で達成されています。今日までに世界で1600万人以上がMDTによって、ハンセン病から治癒し、そのうち400万人の障がいを防ぐことができました。

Annual Activity Report on Hansen's Disease (PDF: 1.2MB)