[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
ホスピス緩和ケアにおけるチームビルディングを考える ~第13回ホスピスドクター研修ネットワーク情報交換会~

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 2017年11月11日、関西在住者を中心に、32名のホスピスドクターが、大阪市東淀川区の淀川キリスト教病院に参集しました。

 ホスピスドクター研修は、2001年、ホスピス緩和ケアに従事する医師養成を目指して本財団が開始した事業で、既に資格を有するホスピス緩和ケア医の指導下に、この分野を目指す若手中堅医師の1年間のコースです。

 事業開始後数年、研修修了者が一定数に達した頃、その後の新たな知見を共有し、さらに高きを目指すためにも、また、事業の経過をフォローアップするためにも、研修修了者と指導医のみならず、当該年の研修医も参加しての情報交換会が生まれました。
 外部講師また指導医の講演、仲間の経験や工夫のご披露、見学などなど情報交換会と云いながら、多彩な交流が続いています。13回目の今年、初めて東京を離れ、大阪に場を移し、日本初のホスピス緩和ケアチームが置かれた淀川キリスト教病院で、チーム開設者の柏木哲夫先生のご参加、ご講演も得ました。

 講義は、ふたつ、まず今回の交流会をお引き受け頂いた淀川キリスト教病院緩和ケア部長池永昌之先生による故日野原重明先生(笹川記念保健協力財団名誉会長で、この研修事業の発案者)への追悼の祈りから始まりました。続いて、同池永先生より「緩和ケアにおけるチームビルディング」と題し、チーム作りに必要なこと、コツなどを考えるグループワークをご指導頂きました。

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グループワーク

 続いて、柏木哲夫先生から、「ホスピス緩和ケアのこれから」として、この分野の歴史、ご自身が通り過ぎられた経緯を含むチームアプローチについて、ユーモアを交えた講演を頂きました。参加者とのフリーディスカッションでは、参加者各位がこれから経験するであろう困難な事例に立ちむかうヒントと勇気を頂けたとのコメントがありました。

 最後の「ブラッシュアップセミナー」は、神戸医療センター山川宣先生(本研修2005年修了生)よる「チームコンサルトの“相手先”を意識した せん妄対策」が論じられました。また、講演に先立って、目下研修中の医師からの中間報告に対し、先輩諸先生方が初心を思い出されたとの声もありました。

 また、講演やグループワークの合間に、「全人医療」を掲げたホスピスケアの老舗施設として、細部まで配慮が行き届き、それに加えて細やかなケアが実践されている淀川キリスト教病院も見学させて頂きました。

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子どもホスピス見学 中央は池永部長

 本事業修了者は、既に100名近くになりました。ひとつの節目でもありますが、この分野の先導者であった私どもの名誉会長故日野原重明を始めとし、これまでご指導頂きました先生方や関係者、さらに個々の研修者にご協力下さったであろう多数の患者やご家族にも、この場をお借りして感謝申し上げます。
 笹川記念保健協力財団では引き続き、ホスピス緩和ケア専門の医師の数と質を増強するための支援を続けてまいります。