[活動レポート ― 在宅看護センター]
シリーズ 日本財団在宅看護センター起業家育成事業の仲間たち2―福岡県宗像市ミモザ

事務所名:一般社団法人ミモザ
場所:福岡県宗像市日の里、JR東郷駅前
電話:0940-37-0046
E-mail :mimoza.hinosato@gmail.com
開業:2016年8月1日
代表理事:長澤祐子(看護師) 研修2期生

福岡県の2政令都市福岡と北九州の真ん中に、住宅地として発展してきた宗像市(人口96,730人 高齢化率22.5%)があり、その中央部に40年の歴史をもつ九州随一、人口2万弱の日の里団地(高齢化率34%)があります。

日本財団在宅看護センター「ミモザ」の開設は、その日の里団地入口にあたるJR九州本線東郷駅に隣接して開設された地域センターと同時でした。

今年、わが国21番目のユネスコ世界遺産に登録されました宗像大社は、車でなら10数分、天照大神の娘とされる三柱の女神様をお祭りしています。「ミモザ」は、昨年、世界遺産登録の大詰めが迫る頃にオープンしましたが、それとこれは関係ない・・・残念ながら。が、福岡市が拠点だったのに、何故、宗像?ですね。

在宅活動中、東郷駅前再開発計画を耳にした長澤は、以前から温めていた多世代交流拠点としての在宅看護センター構想を提案、地元の方々と行政の賛同を得て採択された提案が「ミモザ」となった次第です。地域センターは、地元住民の様々な集会、活動の場であり、隣は駅密着の保育所です。「ミモザ」にスタッフがいる時間帯は、地域センターとの間のドアは開けっ放し、お隣の保育所を含め、老若男女の交流を眺めつつですので、世代交流の雰囲気プンプンです。

リハビリ1しかしながら、提案はウエルカムだったものの、地盤なき地での旗揚げは厳しいものもありました。総合病院集中ケア室(ICU)、障がい児/者施設、教育職の後、在宅看護に転じ、十分経験を積んで、満を持して開業したものの、在宅看護そのものに対しても、日本財団在宅看護センター「ミモザ」に対しても認知度はすこぶる低く、真っ白な予定表の前で、大きなため息も出ました。

が、『地域センターで、多世代交流と在宅看護の啓発、今までなかった多職種連携を創出し、高齢者も障がい者も、地域の人々がまるごと住み慣れた街で、それまで通りの生活を続けられる支援を確立したい・・・「あなたがいてくれたから良かった」と喜んでもらえる看護を確実に提供できる』ことを忘れず、地道な地域交流の結果、今や多忙な日々となっています。病院での急性期医療cure、生活の場での医療施設や行政の中の保健分野各専門家と協働、住民ニーズの把握と可能な調整、病気や障がいだけでなく、その他諸々悩みを抱えた人々を支え癒す看護care、それが目指してきたものだと自負しています。

先日、肺がん末期の女性の一人娘の高校最後の演奏会参加を、主治医との調整下に看護師、理学療法士、そしてご家族(夫、両親、姉)の付き添いで実現しました。やればやれる!なせば成る・・のです。関係者は、皆、長時間の緊張を強いられましたが、在宅看護師冥利に尽きます。ご本人は、1か月後に去られました。が、ご家族には沢山の思い出を、私どもにはたくさんの学びを残して下さいました。

最近、お看取りも増えています。人生最後の道をゆるゆると歩まれる伴走です。しっかり関わることで、最後に残っていたご希望をかなえられることも多く、在宅看護の力・・本質を実感いたします。

無題

開業1年、地区コミュニテーセンターからの講演依頼も増え、地域住民の方々への学習会やリハビリ体操教室も定例化しています。行政と地域からの信頼を基に、「ミモザ」は「街の健康と保健の相談室」としての機能を充実しつつあります。一層の努力を致しますが、皆さまのご支援もよろしくお願いします。

一般社団法人「ミモザ」
長澤祐子記