[活動レポート ― 在宅看護センター]
シリーズ 日本財団在宅看護センター起業家育成事業の仲間たち7-桜の遊歩道に面したお屋敷が在宅看護の拠点 群馬の華佳(はなか)

法人名:一般社団法人 安寿
事業所名:日本財団在宅看護センター華佳(はなか)

所在地:群馬県前橋市石倉町2丁目14番地5
TEL:027-226-1102  FAX:027-226-1103
代表理事・管理者:高橋 佳子(緩和ケア認定看護師)研修2期生
開業:2017年4月1日
HP:http://www.kangocenter-anju.com/

 

「在宅看護センター華佳(はなか)」は、群馬県前橋市にあります。県庁が望める利根川沿いの自然豊かな住宅地の一角、桜の遊歩道脇の風格のあるお屋敷が事業所です。無題

一般社団法人「安寿」代表理事、日本財団在宅看護センター「在宅看護センター華佳」管理者をつとめる高橋は、伊勢崎市民病院をはじめとする病院勤務が30年、一般的にはベテランと呼ばれる域に達していた看護師です。が、それがどうして在宅・・・です。

たまたまですが、20代の頃から訪問看護にかかわる機会があり、いずれはこの道に入ろうと決めていました。主に、緩和ケアチーム専従看護師として働いた頃、「家に帰りたい」と望む患者さんを在宅につなぐ役割と、病院窓口として訪問看護師の相談に乗ることや主治医につなぐ役割を果たす機会がありました。退職前の数年間は管理当直も担当しましたが、その都度、孤独死が増えている状況を実感し、胸のざわつく想いが致しました。

どのように在宅での医療・看護に関与するか、一歩を踏み出せずに悩んでいた時、「日本財団在宅看護センター起業家育成事業」を知り、『これだ!』と確信しました。

振り返れば、岐路に立った時、いつも日本財団研修とのご縁がありました。初回のホスピスナース養成研修、2回目の緩和ケア認定看護師、そして導かれるように3度目の研修に満を持して勇躍応募しました。

「在宅看護センター華佳」は、博愛と社会貢献を理念に、「病気があっても、認知症があっても『自分らしく』『穏やかに』『住み慣れた地域』で暮らせるお手伝いをする」ことをモットーに開業して1年を迎えました。

この1年、医療保険対応が6割、介護保険が4割程度でやってまいりました。看取りは11件でした、想定内でしょうか。一方、予測通りというには、ちょっと悲しいことは、独居と老々介護が利用者の5割を占めることです。日々の暮らしは介護サービスのサポートで何とかなってはいますが、「話を聴いてくれるのが嬉しい!」と。不安を抱えながらの日々を過ごしておられる方々がいかに多いかを肌で感じると共に、訪問を待ち望んでおられる様子と拝見する笑顔からは、私どもの介入がお役にたっていることを実感させられます。

無題22018年2月、群馬緩和医療研修会で発表の機会を得ました。
看護師起業家として「時々病院、ほぼ在宅」の担い手となる為に、専門職の多職種間だけでなく、隣人知人ご親戚など、インフォーマルなサポーターの関与につなげていくこと、看護を必要としている住まい(小規模多機能居宅や有料老人ホームなど)へ柔軟に細やかに介入していくこと、さらにアドバンス・ケア・プラニング(Advance Care Planning:ACP)をも、日頃の会話から汲み取れる機転と包容力ある人材育成に努力することなどを発表しました。

この1年間は大波小波の連続でした。職員の突然の退職、がん経過中の利用者が多いこともありますが、クライアント数が不安定、さら前橋市内の訪問看護事業所が40カ所を超えたことなど、2年目プロジェクト名を「生き残り大作戦!」とし営業、研修会、何にでも顔を出してのアピールです。

スタッフは4名。2018年春、小児医療センターの定年退職者とPCU(Palliative Care Unit、緩和ケア病棟)勤務経験者が入職、対象者の幅の拡大と質の高いケア提供に向け精進します。

今年度は、緩和ケア認定看護師としても「QOL・QOD」の質向上に向けて、近隣市を含めた研修会を行い、地域全体の訪問看護ステーションの質の向上に貢献してまいりますが、前橋市の特長は全国屈指の開業医の多いところ、開業医とのより良き連携のチャンスを増やすためにも、医師会主催研修会へも積極的に参加したいと考えています。

さて、過去1年、利用者さんから頂いた応援の声々・・「訪問看護は正直期待していなかった。でも、華佳さんは全く違う、愛がある。」「華佳さんという、素晴らしい在宅看護センターのお世話になれた母は幸せ者・・・」「次に起こること、次に起こることを丁寧に教えてもらいながら、自分も1日1日覚悟を決められた。こんなケアをしてもらえて、有り難い。」から、「他の方々の為にも、これからも、良い仕事をして下さいよ。だから、身体を壊さないように!」などのお気遣いまで、多々励ましのお言葉も頂戴しています。今一歩が欲しい「華佳」ですが、必ずや確実な軌道を描けることを信じて2年目、頑張ります。

春は桜、夏はあじさいと四季折々の自然に癒され、元気を頂いています。今年は、取分け見事な満開を楽しみました。利用者様とのお散歩もご覧ください。

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文責 高橋佳子