今月の名言

「今月の名言」のバックナンバーページ

2016年12月

研究は個人の発想が原点であり、チャレンジングな研究を大事にする風土が大切です。また、短期間の評価は研究を矮小化するおそれがあり、長期的な視点や自由に研究を推進できる体制も必要です。
3年連続のノーベル賞をわが国にもたらした大隅良典東京工業大学栄誉教授

どれほど鳩は飛び続けねばならぬのか 砂の上で安らげるために
どれほどの弾がうたれねばならぬのか 殺戮をやめさせるために
その答えは 風に吹かれて 誰にもつかめない
授賞についてもなかなか発言せず、受賞式も欠席のボブ・ディランの「風に吹かれて(Blowin’ In The Wind)」に吹かれての一節

今月は、今年のノーベル賞受賞者のどちらかをと迷いましたが、ご祝儀で両方を上げさせて頂きます。

前者は、かつて血液凝固学のささやかな研究に従事していた頃を、後者は、アフガン難民支援に従事した頃と共に、昨今のシリア紛争を激しさを想わせます。

2016年11月

Love trumps hate.
レディガガ
奇抜なコスチュームや行為と絶対的歌唱力で有名なレディガガですが、熱烈なヒラリー支援者でした。その敗北が決まった後、Trump氏の居城、トランプタワーの前でこう書かれたプラカードを示しました。
誤訳もあったそうですが、ホントLOVE(愛)がHATE(憎しみ)を打ち負かして(trump)ほしい世界です。それにしても、ヒラリーさん、残念・・・・

2016年10月

『「役に立つ」ということが、とても社会をだめにしていると思っています。科学で役に立つことが、「数年後に起業できる」と同義語のように使われることが問題だと思っています。本当に役に立つのは10年後かもしれないし、100年後かもしれない。将来を見据えて、科学を一つの文化として認めてくれるような社会にならないかなと強く願っています。』
2016年​ノーベル医学・生理学賞​を受賞された東工大 大隅良典栄誉教授​の言葉

何でも金銭的に評価する風潮が当たり前というか、蔓延している世情ですが、先生は、それを超越してこられたのですね。そして科学、就中、基礎研究の意義を強調されつつも、それがあまりにも短絡的に「役に立ち」過ぎない方が望ましい・・・と仰せなのです。科学を文化と認める社会・・・・そんなdecent(上品)な社会にするため、私ども公益を旨とする団体は、社会の一隅で見落とされている、儲からない何かを見つけ、少しはお役に立つことを続けてまいります。

2016年9月

「何年間も、不正や残虐行為を見ることによる怒りを仕事のエネルギーとしてきました、今までは、外国の話でした。しかし、今度は自分の国、自分の街、自分の家の裏庭でしたので、私の怒りは、もっと個人的なものになりました。」

災害や救援は、実体験しないとわからないことがありますが、15年前のアメリカの同時多発テロで、ニューヨークの世界貿易ビルの救援に当たった消防士の言葉です。

(原文)Through the years my work has been fueled by anger at injustices and atrocities, but always in another country. Now it had happened in my own country, my own city, my own ba

2016年8月

「ひどい振る舞いをする人たちや、いじめっこのような人たちと同じレベルでものを考えてはいけない」
「他人がレベルを下げても、自分たちは高いレベルを保ちなさい」
「両親のすべての言動を子どもたちは見ています。親として子どもたちの最も大切な手本とならねばなりません。」
現ファースト・レディ ミシェル・オバマ夫人による民主党大会の応援演説より

バラクと私は大統領、そしてファースト・レディとして同じ志を持って役割を果たしています。私たちは自分の娘たちだけでなく、アメリカのすべての子どもたちの手本となる言動を心がけています。子どもたちはテレビを通じて私たちを観察し、学校の宿題のレポートを書いたりします。

アメリカの民主党、共和党の長い大統領候補選びの経過も、それぞれヒラリー・クリントン元国務長官にして、NY州上院議員そしてかつてのファースト・レディと、とても異質に見えながら、とうとう共和党の候補となったドナルド・トランプ氏が決まりました。民主党大会の応援演説の圧巻は、現ファースト・レディミッシェル・オバマ夫人のそれでした。以前から、教育や子ども対策に熱心でしたが、このフレーズは、子どもの親の責任・・社会の責任を喚起されていると思います。

ミシェル・オバマ夫人民主党大会スピーチ全文(日本語)

2016年7月

「その人を見習い、すてきな社会人になってね」とお嬢様に話されたお母様のことば

少々前ですが、6月26日朝日新聞の声欄 「就活生に気配りする企業に感激」と題する千葉の女性の投書からです。お嬢様が内定を得た後、数社に面接辞退を連絡した際、優しく声をかけてて下さる企業は有名企業が多かった・・・と。そしてある会社に辞退を伝えた時、「差し支えなければ決まった先を教えて欲しい」と尋ねられ会社名を答えると、「弊社と取引があるので、今後はお仕事でお会いできるといいですね。就活お疲れ様でした」、とねぎらわれたそうです。そのお母様がお嬢様に仰せの言葉、です。
見習ってもらえる大人であるか・・・自問自答しています。

2016年6月

プライマリーヘルスケアとは、「地域社会のすべての人々や家族が、自己決定の精神に基づいて自主的に参画し、また利用できる現実的で、科学的妥当性をもち、社会的にも許容可能な方法と技術にもとづき、どのような発展段階にあっても、その地域社会(と国が)維持継続できる必要にして不可欠なヘルスケアサービス」である。

麻生太郎副総理兼財務相―北海道小樽市の講演「90歳になって老後が心配とか、わけの分かんないこと言っている人がテレビに出てた。オイいつまで生きてるつもりだよと思いながら見てました」…「1,700兆円を超す個人金融資産があるのに消費が伸びていない」、貯蓄より消費が重要として「さらにためてどうするんです? 金は使って回さないとどうにもならない」とも。

民進党岡田克也代表―大分県由布市で「国は年金や医療、介護制度で、高齢者の不安に応えなければならない。」と批判。共産党志位和夫委員長―東京都内で「人間の尊厳をどう考えているのか。血も涙もない」と述べた。

私たちは、先進国型PHCで、高齢者が、自主的かつ自律的に健康を管理維持されるのを支援できるように、「日本財団在宅看護センター」起業家育成事業を推進しています。間もなく稼働する3カ所を含め、全国で18カ所になります。

2016年4,5月

IMG_7386August 15, 1945
But they were not liberated. ~1945年8月15日、でも、彼らは解放されなかった~
ソロクト<小鹿島>ハンセン博物館の中の言葉より

1945年8月15日、日本の降伏により、第二次大戦博物館終わりました。日本に支配されていた朝鮮半島は解放されましたが、ハンセン病の人々の苦難は終わりませんでした。

2016年3月

美しき森は暗く深かし、されど、われにまもるべき約束、宿る前にたどるべき長き道のりあり、宿る前にたどるべき長き道のりあり。
ロバート・リー・フロスト (Robert Lee Frost)

私の好きなロバート・リー・フロスト(Robert Lee Frost)は、1874年3月26日生まれです。亡くなったのは1963年、私は医学部の学生でした。フロストに熱中?したのは、ケネディ大統領の就任式(1961年1月20日)に、86歳のフロストが自作の”The Gift Outright”を朗詠されたことによりますが、それ以前、私が医の道を目指すきっかけであった米海軍軍医トーマス・ドゥリー(Thomas A. Dooley III (1927.1.17- 1961.1.18)がこの詩の最後のフレーズを刻んだメダルを身に着けていたこともあります。4節の最後です。

The woods are lovely, dark and deep,
But I have promises to keep,
And miles to go before I sleep,
And miles to go before I sleep.

2016年2月

「・・・やっとたどり着いたのです。生まれてきてよかった。らい患者でよかった。だからこそ、あたしは本当の人間の姿を見つけることが出来ました。」
長島愛生園在住 ハンセン病回復者 宮﨑かずゑ氏の新著「私は一本の木」あとがきから。

宮﨑かずゑ氏が米寿を迎えられました。10歳で入園以来、78年を長島愛生園に居住されています。「らい」という言葉は使用厳禁と思い込んでいた「ハンセン」対策新参者の私に、初対面時から、「言い方を変えたら考えが変った?」と、鋭い突っ込みを入れられました。その、かずゑ氏の鋭い批判精神は、65年連れ添われた背の君の優しさと、何ともいえない微妙なバランスをもっています。ご夫妻にかわいがられたネコが主題のひとつでもあった前著「長い道」で存じ上げて以来、このご夫妻が経験された身体的精神的そして社会的苦悩を慮ることすら出来ないのですが、お二人から学ばせていただいているのは人間道だと思っています。

俗人の私には見えない域にまで昇華された感ありの宮﨑かずゑ氏の、ますます冴え渡るシニカルなご叱正を期待しつつ、ご夫妻のご健勝を切望します。

2016年1月

「世界は一家、人類は皆兄弟(姉妹)」
笹川良一(公益財団法人笹川記念保健協力財団創設者)

今月の名言という欄が新設されるにあたり、本財団創設者の、あまりにもよく知られた言葉をあげます。
実のところ、良一翁が、どのような深い想いあるいは長年の信条をこの言葉に込められたか判りません。ただ、空襲警報やB29の襲来に逃げた幼児期の思い出、後年の紛争地勤務時の避難民を思うにつけ、また最近の戦場とは云えない都市部において、ごく普通の人々が多数の他人を殺めることが蔓延しすぎている世界にとっては、この言葉は、単純にして明快な宥和を求めるに相応しい言葉です。
当初、「・・・皆兄弟」でしたが、ジェンダーの考えをも考慮し、最近、開設された笹川平和財団の新しいビル1階ロビーの翁の像の前には、「人類は皆兄弟姉妹」となっています。