公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:自己満足は許されない

 前回この欄で、私はインドの制圧達成をお祝いしました。ここで、アンゴラに対しても制圧達成のお祝いを申し上げたい。大きな努力をされた両国の関係者に対して、改めて心から深い感謝を申し上げます。

 インド政府は、国レベルでの制圧達成の発表とともに、今後、地方レベルでの制圧達成に一層の努力を続けてゆくことを明言しました。

 インドのいくつかの州は世界の多くの国より大きな人口を有しています。私はこのインドの強いコミットメントを高く評価します。制圧の達成とともに当該国政府のハンセン病に対する適切な対応が終了してしまうのではないかという危惧を抱く関係者が多いのですが、このインド政府の決意発表は、そのような危惧を払拭するものです。まさしくこれは、国レベルでの制圧は最終的な根絶(エラディケーション)への通過点(マイルストーン)であるという私が繰り返し申し述べてきた考えと一致しています。

 「まだ自己満足することは許されない(There is no complacency at any level.)」というのがインド政府からのメッセージです。

 ミャンマーでは、3年前に制圧を達成しましたが、毎年2月6日を「ハンセン病制圧の日」としています。以前のミャンマーはもっともハンセン病の問題が大きい国でした。1973年には有病率が1万人に240人ということもありました。しかし、2003年には制圧に成功しました。

 しかし、ミャンマーの保健大臣が今年の「ハンセン病制圧の日」に指摘されたように、この制圧の達成は持続されてこそ意味をもちます。いまだに治療が届かない人々がおり、病気の重荷が減少してはいても、ハンセン病のコントロールは継続されなければなりません。

 エチオピアも何年か前に制圧を達成した国ですが、新患の中の障害率が極めて高く、ハンセン病コントロール・プログラムの見直しが必要とされています。一方で、差別の問題はいまだに大きな問題として残っています。

 国レベルでの制圧達成で私たちの闘いが終了したわけではないことを肝に銘ずる必要があります。新たな闘いに向けてさらなる前進をして行こうではありませんか。