公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:ハンセン病と人権―広がる活動の輪

 日本政府は、今夏の国連人権理事会において、ハンセン病患者、回復者、そしてその家族に対する差別撤廃の問題について決議案を提出することを私に約束してくれた。(実際、今春の人権理事会においても日本政府はこの問題に関する意見陳述をしている)この力強い支援に感謝すると共に、多くの国々の賛同を得て1日も早く決議が採択されることを熱望する。

 今年1月にインドのハイデラバードで行われた国際ハンセン病学会は、組織委員長のS.K. ノーディーン博士が、卓越した指導力を発揮されて、歴史的な成果をあげた。特に、この病気のもつ人権問題としての側面に焦点があてられ、会議の多くのセッションで、この問題が討議され、世界各国から参加された回復者の皆さんが積極的な発言をしたことは、いままでになかったことである。

 そして、長い間病気としてのハンセン病の制圧に取り組んできた主要パートナーたちが、人権問題をハンセン病のない世界を作るための今後の活動の中心的な取り組みとして認識していることも明らかとなった。ILEPのDoug Souter事務局長が「ハンセン病と人権」について発表を行ったことは、画期的なことであり、多くの患者・回復者に新たな希望を与えるものとして高く評価された。ILEPの今後の活動方針に注目したい。

 ハンセン病の制圧は、医学的見地から医学専門家の活動を中心にしてこざるを得なかったのだが、社会的側面、人権問題としての闘いとなると活動方法は多様であり、新たな人々の協力が必要となってくる。今までハンセン病とあまりかかわりのなかったnon-leprosy communityで人権問題を中心に仕事をしている多くのNGOにこの問題を知ってもらい、一緒に協力してゆくことが必要である。また、今まで以上にメディアや政治的指導者との連携も積極的に図らなければならない。

 国連人権委員会での決議は大きな飛躍となることは言うまでもないが、草の根レベルからの絶え間ない社会活動が同時に必要である。