公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:激励の言葉

 5月に第62回世界保健総会に出席するためジュネーブを訪問し、そこで二人の卓越した指導者と面談した。一人はWHOのマーガレット・チャン事務局長であり、もう一人は、昨年9月に就任されたばかりのナバネセム・ピレー国連人権高等弁務官である。

 新型インフルエンザの発生以来、チャン事務局長は多忙を極めている。そのような中、同氏がハンセン病制圧について話し合う小会合に出席してくださったことにとても感謝している。「制圧への100マイルの道のりは、最後の1マイルが最も困難である」という私の話に対し、チャン事務局長は天然痘根絶の時の教訓を思い起こし、「最後の1マイルを歩きとおすには『エネルギー、財源、政治的コミットメント』が必要であった。ハンセン病制圧に関しては、制圧特別大使である笹川さんのエネルギッシュで、粘り強く一貫したグローバルな取り組み』により、最後の1マイルを歩きとおすことを確信している。」と激励してくださった。

 ピレー国連人権高等弁務官は南アフリカ出身のタミル人で、貧しい地域に生まれたが、アパルトヘイト政策に異議を唱える勇敢な弁護士となった。その後、ルワンダ国際戦犯法廷裁判長、ハーグの国際刑事裁判所判事を歴任された。常に弱者の側に立って戦ってこられた方である。

 同氏は、ハンセン病の差別の問題が人権問題として、最近まで国連で取り上げられてこなかったことに驚かれていた。そして日本政府が初めてこの問題を人権理事会の議題として取り上げたことを高く評価し、人権高等弁務官事務所も、この問題をしっかりとフォローしていくことを約束してくださった。

 このお二人の指導者は、ハンセン病を取り巻く医学面、社会面双方の問題を理解されており、ハンセン病制圧とスティグマ・差別の撤廃のための揺るがぬ支援を表明してくださった。私はこの両氏の激励の言葉を、各国政府、NGO、医療従事者、そしてハンセン病患者・回復者とその家族の皆さんと共有したい。共に最後の1マイルを歩きとおし、最終目標であるハンセン病のない世界に向けて前進しようではないか。