公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:意識を持続させるために

 ミャンマーを訪れた際に、首都ヤンゴンから車で4時間ほどの場所にあるヘルスセンターに立ち寄り、回復者と医療従事者の方々にお会いする機会を得ました。これまでも様々な国において遠隔地のヘルスポストを訪問してきましたが、訪問の目的は常に変わらず:現場の状況を自分の目で見ること、第一線で働く医療従事者に彼らの仕事の大切さを認識してもらい激励すること、ハンセン病回復者の方々の声に耳を傾け、彼らを力づけることです。

 ハンセン病の治療が一般保健医療サービスに統合される中で、ヘルスセンターやヘルスポストで働く医療従事者が病気のサインを的確に診断できるかどうかが重要です。ハンセン病がもはや公衆衛生上の大きな問題ではなくなってきた多くの国において、医療従事者が目にするハンセン病の症例は少なくなっており、診断に必要な知識を維持することが困難になってきています。しかし、早期発見とMDTの治療によるハンセン病対策を可能にするためには、この困難は乗り越えられなければなりません。

 これは現場の医療従事者のみの責任ではありません。ハンセン病対策を推進し、根絶するためには、地域が一丸となった取り組みが必要です。そのためには、草の根レベルまで浸透する効果的な知識、教育、コミュニケーションの推進戦略が求められます。このような取り組みは、患者が治療よりもハンセン病にかかったことを隠すことを優先せざるを得ないような、偏見が強い地域において特に重要です。治療されないままでいると、病気の進行とともにさらに偏見が強まり、家族や地域により大きな負担がかかってしまいます。

 各国政府は、WHOや地元および国際的なパートナーと密接に連携のもと、ハンセン病との闘いを進めています。この連携はこれまでもこれからも重要です。しかし、それに加えて、ハンセン病回復者を重要なパートナーとして、ハンセン病対策の過程に組み込んでいくことが必要です。病気を経験した彼らこそが、真の専門家であり、彼らが地域における知識の啓発、偏見をなくすための活動、病気の早期治療を確保するために果たす役割は大きいのです。