公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:記念すべき日

 2010年9月30日はハンセン病患者、回復者とその家族、そして私たちハンセン病との戦いに従事してきたものにとって記念すべき日となった。私たちの長年の望みであったハンセン病患者、回復者、その家族に対する差別をなくすための「原則とガイドライン」決議が、国連人権理事会によって採択されたのである。これは、2008年6月および2009年10月の人権理事会の差別撤廃と「原則とガイドライン」の諮問委員会による作成を求めた二つの決議に答えたものでもある。

 「原則とガイドライン」は、ハンセン病患者、回復者とその家族が、病気によって差別されるようなことは決して許されないとしている。そして、彼ら、彼女らは、世界人権宣言に謳われるとおり、全ての人権と基本的自由を享受することができ、同時に自らが属する国が参加する国際的な人権擁護の施策も享受することができると謳っている。

 また、教育、就職、公的サービス、地域参加などの権利も国が保障するとしている。そして各国政府に対し、方言も含む使用言語の中から「らい者(leper)」のような差別用語を政府の刊行物から取り除くよう求めている。

 私はこの「原則とガイドライン」決議が、世界中で差別に直面している患者、回復者とその家族にとって大きな励ましになると信じている。特にこれは、中央や地方の政府を巻き込んで活動している回復者団体にとって、彼らの権利を認めてもらうにあたり、強力な加勢となるだろう。

 2003年に初めて、国連人権高等弁務官事務所を訪問してこの問題を訴えて以来、私は何度も国連人権小委員会、国連人権委員会、そして国連人権理事会に足を運んで説得を続けた。2008年からは日本政府がこの問題をとりあげて国連人権理事会に働きかけてくれたことにより、ようやく7年目にこのすばらしい結果となった。

 しかし我々には喜びに浸っている時間はない。この決議がバネとなり、ハンセン病患者、回復者そしてその家族の尊厳の回復と生活の向上につながるよう、これからも共に活動していこう。