公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:人権を守るための新たな動き

 昨年の12月、国連総会はハンセン病患者・回復者・その家族に対する差別撤廃の決議を可決しました。これは、私が2003年、国連人権高等弁務官事務所に初めて問題提起して以来、NGO、回復者組織、日本政府を含め多くの関係者が重ねてきた努力の成果です。決議に付随する原則とガイドラインは、ハンセン病患者・回復者そしてその家族が享受できる権利を明確に示しています。同時にそれは、各国政府と市民社会組織に対して、ハンセン病患者・回復者、そしてその家族の権利を回復し守るべき責任があることをも指摘しています。

 しかし、決議を得ても私たちステークホルダーが積極的に活動しなければ、何の変化も生まれないでしょう。私たちは、このガイドラインについて、あらゆる機会をとらえて、政府や市民社会にその存在を認識してもらい、その内容に沿った活動を実行するよう働きかけていかなければなりません。私は、来年はじめから、世界の五大陸において、それぞれの大陸で人権セミナーを実施する計画です。これらのセミナーを通じて、私は、政府指導者、国際機関、NGO、メディア、ひいては一般の人々に、この国連決議の存在と問題の重要性を周知徹底させ、ハンセン病患者・回復者そしてその家族の尊厳回復と権利の獲得のために活動を展開します。

 先日WHO SEAROで開催された「世界ハンセン病マネージャー会議」の第一セッションは、「スティグマと差別をどのように減らしていくか」をテーマに行われ、私は、基調講演で、三つの戦略を述べました。一つ目は、人権問題として国際社会の注目をハンセン病に集めさせること。二つ目は毎年行うグローバル・アピールなどを通して社会的認知を高め、意識を変えていくこと。三つ目はハンセン病回復者が主役となるべくエンパワーし闘いの中心的役割を果たせるようにすることです。WHOも病気のさらなる減少のための努力を第一義の目的としながらも、積極的にスティグマと差別への戦いについての活動を開始されたことは評価に値します。私は、すべての関係者が、ハンセン病とそれが引き起こす差別の両方との闘いへの決意を新たにすることを待ち望んでいます。