公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:世界ハンセン病の日

 毎年1月の最終日曜日は、世界ハンセン病の日である。故ラウル・フォレロ氏によって、病気に対する意識を高めるために提唱され、2013年1月27日に60周年を迎える。私は、2006年以来、この時期に合わせて、ハンセン病患者、回復者そしてその家族に対する差別を撤廃するためのグローバル・アピールを毎年発表してきた。

 フランス人のラウル・フォレロ氏はジャーナリスト、詩人、弁護士、そして哲学者として多彩な活動を展開した。私が最も尊敬する人道活動家の一人で、特に彼のハンセン病患者に対する愛情と思いやりは誠に深く、まさに、真の人類愛の具現者である。ハンセン病が不治の感染症として恐れられ、多剤併用療法MDTのような特効薬のない時代において、かれは自身の使命に打ち込んだ。当時、交通、通信が今日ほど発達していなかったことも頭に留め置かなくてはならない。彼の献身的な活動は単に患者・回復者のみならず、多くの関係者に希望と勇気を与えたのである。1954年、世界ハンセン病の日を制定した年、彼は米国とソ連の大統領に手紙を書き、ハンセン病患者の治療のために、それぞれ一機の爆撃機にかかるコストを寄付して欲しいと要求した。

 ラウル・フォレロ氏だけではなく、マハトマ・ガンジー、マザー・テレサ、ババ・アムテなどの先人たちが、治療法も確立されていない時代からこの病気と、そしてそれに伴うスティグマや差別と闘ってきた。

 しかし、現代はそれらの時代とは大いに異なる。医学は進歩し、治療法もある。患者を早期に発見して治療を行えば、病気は進行せず完治し、スティグマや差別からも救うことができる時代となった。60年のこの節目に、先人たちの努力に思いを寄せ、さらにこの病気との闘いに共に力強い歩みを進めようではありませんか。