公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:エチオピアからの心強い言葉

 ハンセン病と人権国際シンポジウムに参加するため、エチオピアのアディスアベバを訪れた。このシンポジウムは、日本財団とエチオピア保健省との共催で実施され、政府代表、国際機関、ハンセン病回復者団体や人権専門家など、約200名が集まった。参加した政府代表13カ国のうち、8カ国はアフリカで、アンゴラ、コンゴ、エチオピア、ガーナ、マリ、ニジェール、南アフリカそしてタンザニアだった。

 このシンポジウムの目的は、2010年に国連総会でハンセン病患者・回復者及びその家族に対するスティグマと差別をなくすための決議が採択されたのを受け、その実行を各国に促すことである。日本財団が世界5地域で開催することを計画し、第1回のブラジル、第2回のインドに続き、今回が3回目になる。

 会議の冒頭、エチオピアの首相でありAUの議長であるハイレマリアム氏がスピーチをされ、ハンセン病を取り巻く問題に真剣に取り組み、政府として国連決議と原則及びガイドラインを推進していくという強いコミットメントを表明し、出席したすべての人々に感動と希望を与えた。

 ENAPAL(全エチオピア回復者協会:Ethiopia National Association of Persons Affected by Leprosy)の皆さんも会議の主要参加者であった。エチオピアに拠点を置くENAPALは前述の原則とガイドラインの精神に則して、ハンセン病患者・回復者とその家族に対する差別撤廃のために積極的に活動しているハンセン病回復者の組織である。

 そして、このENAPALの支援を受けた元患者である28歳の女性、シンクネッシュさんにもお会いできた。彼女は12歳で発病し、家族や社会から厳しい差別を受けてきた。家からは追い出され道端で物乞いをして生きてきたのである。しかし現在は、ENAPALの支援により刺繍の仕事をしながら、希望を持って暮らしている。このような草の根からの積極的な活動が、アフリカ大陸全土に広がっていくことを心から期待している。

 国連決議を単に紙の上に綴られた文章として終わらせないためにも、私たちはハンセン病を取り巻く問題に継続して取り組んでいくことが重要である。これからも皆さまと手を携え、共に歩んでいきたいと考えている。