公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:世界ハンセン病の日を国連デーに

 1月27日、ハンセン病の患者、回復者に対するスティグマと差別を根絶するためのグローバル・アピールを発表した。毎年世界ハンセン病の日に合わせて発表しているこのグローバル・アピールは、今回2006年の第1回から数えて記念すべき10回目にあたる。国際看護師協会と傘下の130カ国の看護協会が賛同して、初めて日本で発表式典を開催した。

 1月の最終日曜日を「世界ハンセン病の日」としたのは、フランスの詩人、ジャーナリストで、弁護士でもあり、哲学者でもあった故ラウル・フォレロ氏で、1954年のことだ。今年は62年目である。

 彼の著書「Love One Another」によれば、彼は、この「世界ハンセン病の日」というアイデアを、ある若い宗教者が「祈りの日」と言うのを聞いて思いついたという。世界でもっとも抑圧された少数者であり、悲しみの極致にあるハンセン病患者・回復者のために、なにか世界大の大きな動きをつくりたい、それによって彼らが置かれた悲惨な運命を変えることができるような動きを実現したいというのが彼の願いだったという。

 毎年、世界中で、この「世界ハンセン病の日」に様々な啓発事業が行われていることを承知している。しかし、これが大きな世界的なうねりとなっているかというとそうは思えない。各国、各地で個別に行われ、その影響の範囲は限られている。この日が世界の人々によりよく知られ、その目指すところ、すなわちハンセン病を世界からなくす、病気も、社会的スティグマも差別も根絶するという皆の思いを広く共有してもらうためになにができるだろうか? たとえば「世界がんの日」のように、この日を国連制定の記念日とすることはどうか。

 すでに私たちには、国連による差別撤廃のための決議と、原則とガイドラインがある。それに加えて、この日を国連制定の記念日とすることにより、現在の「世界ハンセン病の日」に、より国際的な意味づけができるようになる。これは、政府、民間を問わず私たちの個別の活動に大きな力を与え、それらの活動を有機的につなげて真にグローバルな運動に導くだろう。そして、いずれ将来に、「世界ハンセン病の日」を必要としない日がくることを私は夢見ている。

WHOハンセン病制圧大使 笹川陽平