公益財団法人笹川記念保健協力財団
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WHO Goodwill Ambassador's Newsletter For The Elimination Of Leprosy

制圧大使メッセージ:若者と共に差別を考える

 今年11回目となったグローバル・アピールは1月26日に東京から、世界の若き経営者のネットワークであるJCI(国際青年会議所)と共同で発表した。

 ハンセン病は世界中のほとんどの国で患者数が激減しているが、遠隔の地域、医薬品の届きにくい少数民族居住地域、都市スラム、あるいは他のホットスポットと呼ばれる高蔓延地域などではいまでも深刻な病である。患者、回復者への偏見差別は一向に改善されていないのが現実である。

 様々な活動にエネルギッシュに取り組んでいるJCIがハンセン病の差別について考え、差別をなくすための活動にコミットメントを示してくれたのは大変心強いことである。ナイジェリア出身のJCI会長のダイク氏は、「この病気の深刻な現実と歴史を学び大変驚いた。この活動に協力することは、われわれ若者にとって当然の義務だ。われわれは、社会に大きなインパクトを与え変化を促す潜在的な力をもっている。何が必要とされているのかを知れば私たちは行動する」と力強く語ってくれた。

 宣言式典に続き、「健康と差別」についてのシンポジウムを行なった。ハンセン病患者や回復者はもちろんのこと、HIVエイズ、知的障害、白子症(アルビニズム)盲聾障害の当事者らも参加した。それぞれ状況は違うものの、差別問題は人間社会の普遍的なテーマであり、当事者たちの苦難に満ちた悲嘆の生活を理解するところから問題解決が始まる。そして、Nothing about us, without usという言葉が使われた。当事者こそが生き方を知り、問題を知り、その解決法も知っているのだ。

 JCIのメンバーたち、特に途上国の若者たちが、ハンセン病についての悲劇の歴史を知ることによって、触発され、差別をなくす活動に参加してくれることを期待している。

WHOハンセン病制圧大使 笹川陽平