[財団ブログ]
四川大地震 日中笹川医学研究者からの手紙

5月12日発生した四川大地震は、日本のみならず、世界を震撼させました。
今なお、被災地は惨状に立ち向かい、復旧・復興に向けて闘っています。
過日、笹川記念保健協力財団では、四川大学の魏于全副学長にお見舞いのお手紙をお送りいたしました。
このたび、魏副学長からご返事をいただきましたので、ご紹介いたします。
魏副学長は、1991年4月に第8期日中笹川医学研究者として来日し、
京都大学放射線生物研究センターで1年間研究をされました。
また、魏副学長は帰国笹川生の組織「同学会」の副理事長をされています。
日中笹川医学奨学金制度では、20年間で延べ2038名の中国の医療従事者(医学・薬学・歯学・看護学等)を日本に招聘いたしました。 本年9月に第31期30名が来日いたします。
 拝啓
このたび四川省に起きた大地震に、別格な心遣いをなされ、
いち早くお見舞いのお手紙まで寄せられ、誠にありがとうございます。
マグニチュード8の大地震は、四川省の約半分近くの地域に波及し、甚大な被害をもたらしました。
成都市内にも大きな揺れがあったものの、在成都の笹川研修生全員や私の家族全員が無事で、
怪我人は一人もなく、本当に幸運でした。市内の建物の崩壊もあまりみられなかったのです。
このような困難な時期に、私共のことを気遣いされ、感謝の気持ちでいっぱいです。
大地震発生後、日本政府は、早速国際緊急援助隊と国際緊急援助医療隊を現地へ派遣し、救援活動を展開しました。このことは、中国政府と国民に高く評価され、日中両国の相互理解と国民感情の増進に、大きく貢献しているものと思われます。
在成都の帰国笹川研修生は、勿論のこと、他の地域の研修生も地震発生直後、早速勤務先の震災援助の活動に取り組み、臨床治療、感染症予防、後方支援、義捐金募集など、さまざまな形で活動しています。
中でも、李忠金氏(第12期生)、胡秀英氏(第18期)、于殿文氏(第7期)、張振喜氏(第14期)、劉愛民氏(第8期)などは、日本国際緊急援助医療隊の通訳として、私の所在する四川大学付属華西病院で活躍しました。
李忠金氏、胡秀英氏は、また医療隊団長の通訳として、温家宝総理の会見を受けました。
(関連写真は次期の笹川通信に掲載されると聞いております。)
救助活動の打合せや、治療に必要な人員配置、治療中の通訳、プレス取材の通訳など、さまざまな分野で、笹川研修生の姿が見られ、在中国日本大使館・JICA中国事務所の責任者の高い評価を受け、医療隊救援活動の成功な実施のために、大きな役割を果たしました。
今後震災地の復旧・復興作業が、本格的に始まろうとしています。7月に遼寧省で実施予定の同学会のボランティア診療活動も、緊急に四川省へ変更することに決定しました。
今、診療場所、診療スタッフの選定をしている最中です。
帰国笹川研修生は、震災地の人民の復旧・復興作業のために、少しでも力添えになるよう頑張る所存でございます。今後ともいろいろとご指導くださいますようお願いします。
 敬具
2008年6月
四川大学 副学長(帰国笹川生同学会 副理事長)
魏于全