[会長ブログ ― ネコの目]
お盆の思い出

お盆が終わりました。
私の生家は、中国の禅宗五家にルーツを持つ禅宗曹洞宗でしたが、子ども心に、お盆の行事は興味深いものでした。
13日の夜明け頃、家の近くの辻にお線香をたててご先祖をお迎えに参ります。「はいっ!おばぁちゃんよ!」と云われると、素直に、見たこともない、そして見えないご先祖さまを、小さな子どもがおんぶして、家に帰ったのです。
大きな仏壇の前には、これまた立派なハスの葉が敷かれ、自家製やご近所からの野菜や果物、そして砂糖菓子のハスの花や、戦後の早い時期には、普段頂けない到来物や珍しいものなどが飾られています。そこで、おんぶしてきたご先祖さまを「どっこいしょ」と降ろします。仏壇にお尻を向けてもしかられない、唯一の場面だったと思います。
午後には、近隣お寺のご住職がお弟子を連れてお参りにこられます。読経の間、母はご住職に団扇で風を送り、子どもたちは、おさがりのお菓子のために、謹んでお経を拝聴します。
13,14,15日の夜は、早めの夕食後、祖父を導師に一家をあげて、西国三十三箇所のお寺のご詠歌を誦和します。2/3が終わると、少休憩、お供えのカケラ?が振舞われます。小一時間のお勤めを思い返せば、結構、スピリチュアルな日々だったようです。
16日の朝、13日と同じ辻にお線香を立て、彼方に戻るご先祖を送り、いささかの野菜や果物を近くの川に流しました。その当時は、川が汚れるなどとの意識はありませんでしたが、お盆の後、川が汚くなることもなかったように思います。まだ、都市化していない、のんびりした田園風の集落だったからでしょうか。とまれ、古き懐かしき思い出の一コマでした。