[会長ブログ ― ネコの目]
お国柄の食べ物 イギリスと中国

10月の3週間ほどの間に、1泊だけもありましたが、イギリス(ロンドン)、スイス(ジュネーブ)、インド(ニューデリー)と中国(北京)に参りました。それぞれの地での仕事はさておいて、お国柄の食べ物…今回はロンドンと北京での感想です。
ロンドンは、とにかく物価が高く、あまりウロウロする気にもなりません。が、この時期、並木が色づいて、かつてのスモッグはなくなり、なかなかに趣ある秋の風情でした。あいにく、午後、遅く着いて、一晩だけ、そしてディナーはおひとり様で。
ロンドンの人口の半分は、国外で生まれた人々だそうです。メニューを持ってきて下さったのは、口のまわりのお髭がよく似合う中東風の青年。まず、「飲み物は?」と。
周囲も、ほぼ、おひとり様、ノートパソコンかアイパッドとにらめっこしながらの仕事人間風の方々でしたが、ワインあり、ビールあり・・・・スッコッチあり。
「ウーン、何にしましょうかね。イギリス風で・・・」と、老眼鏡をかけて、飲み物リストを眺めながら、「お腹はそれほどへっていない・・・のだけどぉ・・」などと申しましたら、「じゃぁ、美味しいローストビーフサラダは如何?」そして、「ギネス!」と勧めて下さいました。
フランス料理、中国料理、インド料理、日本料理といった風にイギリス料理とは、あまり、申しません。この国は、先般、スコットランドが独立するかどうかの住民投票がありましたが、そもそも、イングランド、北アイルランド、スコットランド、ウェールズ地方が合体し、正式国名はUnited Kingdom of Great Britain and Northern Ireland(グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国)で、通称がイギリスです。それぞれに異なるお料理があると聞いていますが、牛肉の塊を蒸し焼きにしたローストビーフは、確かにイギリス料理であり、また、ギネスは、アイルランドのタブリン生まれの、もとは地ビールですから、それをお願い致しました。
私は下戸ですが、美味しいお料理の際、一口アルコールがあるのは歓迎です。ところが、Mr.口髭氏がお持ち下さったのは、形はグラスですが、日本式には中ジョッキ以上の容量でした。サラダの野菜はやや硬めながら、ローストビーフは確かに良いお味、そして程よく揚げられたフライドポテトが少々。
その昔、the Great Hungerとして知られる1845~49年のアイルランドの大飢饉は、イングランドとアイルランドの連合後も経済発展が進まなかったアイルランドで、主食のジャガイモの根腐り病が発生したことによります。ギネスビールは18世紀半ばに生まれていますから、大飢饉以前の人々も、ギネスとポテトを楽しんだのかな、などと思いながら、大コップに挑戦しましたが、飲めども、飲めども減らない・・・のでありました。
「エッ!もう、飲まないの?」と仰せの口髭氏には、ほとんど飲んだとは見えないほど・・申し訳ないことでした。
それから、2週間後の北京も一泊でした。
こちらでは当然中国料理ですが、こちらも北京料理、上海料理、そしてとびきり辛い四川料理などなど、各地各様、そしてどちらも美味しいです。
こちらでは、飲めないくせに、と云われそうですが、「お飲み物は?」と聞かれるや否や、「青島啤酒!!」と、はしたなくも叫びます。なぜか、このビールとは相性がよく、飲みやすく、他のビールよりは、少したくさん頂けるような気がしています。
そして、当然、北京は北京烤鴨ですね。
その昔、北京勤務の折、北京市内の有名カオヤー店を食べ歩いたことがあります。その時、楓で焼いたものが一番美味しいと聞きましたが、なかなか厨房は見せて頂けませんでした。一軒だけ、窯の中の写真を撮らせて頂きましたが、燃えていた木は何か、判りませんでした。現在は電気窯でしょうか。でも、昔ながらに、薄い皮(薄餅)に、パリッと焼けたダックの皮を置き、細切りおネギと胡瓜を乗せ、ドロッとした甘味のあるソース(甜麺醤)を塗って頂くと、ちょっと幸せな感じがしました。
ロンドンの悪名高いスモッグが消えた一方、北京のそれは聞きしに勝る状態、天候も少し悪かったのですが、大通りの向いの高層ビルの上部がかすんで見えないのを実感するにつけ、二十数年前、秋の晴れた日のこの地は、本当に北京秋天という言葉がぴったり、故宮の瑠璃瓦が多彩に輝いて見えたことを思いだしました。
ロンドンが改善し、わが国の環境汚染も克服できました。わが国は長くこの国の環境にかかわってはいますが、急激な工業化、都市化に追い付いていないのでしょうか。進行中の高齢化とともに、わが国が協力できる分野がまだまだある・・・と、久しぶりの中国で思いました。

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