[会長ブログ ― ネコの目]
近くて遠い近隣の国々

前回、彼岸花こと曼珠沙華(マンジュシャゲ)は、中国から、「意識して」持ち込まれたのではないかと記しました。その理由です。

先に、日本近代化のモニュメント的な8エリア23カ所が、2015年7月5日、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」としてユネスコ世界遺産に登録されました。前の職場のあった宗像市にある「宗像大社・沖ノ島と関連遺産群」も、9月8日、2017年の世界文化遺産候補としてユネスコに推薦することが正式に決定しました。

玄界灘の真ん中の孤島「沖ノ島」には、10日毎に、宗像大社の神職さまが派遣され、ここにおわす 田心姫神にご奉仕されています。宗像大社は、伊勢神宮や出雲大社に比しやや地味ですが、神話と歴史の間にあって、とてもとても興味深く、この地に関係していた間、時折、お参りしていました。

そういえば、昨日10月1日は、勇壮な海の祭り「みやれ祭」でした。このお祭りは、宗像大社つまり辺津宮におわす市杵島姫神が、沖ノ島の沖津宮におわす田心姫神と宗像沖にある大島の中津宮におわす湍津姫神という姉神を迎えるためのもので、海上で、三女神の乗られた御輿を3隻の御座船に載せ、200艘もの船団が海上を巡行します。陸から眺めただけですが、こころ踊らせる華やかさとともに、古に想いを馳せさせる荘重な雰囲気があります、そして明日3日は、その後祭である高宮神奈備祭です。みあれ祭でお迎えした三柱の女神さまに、秋祭りの無事斎行を感謝し、その神威無窮を祈念する神事です(ホームページの受け売り!!)。

人工の明りを排除し、松明だけのおぼろげな中での神事、巫女の舞は、本当にその場に三柱の女神さまがおいでのように、参加した度に感じました。

さてさて、そんなことを思い出しながら、最近読んだ二冊です。一は、安部龍太郎の「姫神」、他は、帚木蓬生の「日御子」です。

前者は、宗像大社の神宝館にある金の指輪を主題にした神代に近い古代の、国際ロマンであり、後者は、その更に古い時代から、今は卑弥呼と書かれている邪馬台国の女王の在世の少し後までが描かれた、壮大な歴史ロマンです。久しぶりに、必死に読みました。幸い、しばしば飛行機や新幹線に乗る時間があり、続けて読みきりました。

それが何で曼珠沙華、なのですが、二冊の小説は、その昔のわが国と近隣国の密接な交流を描いています。偶然、持ち込まれたのではなく、米を作るときには、曼珠沙華を植えるのだと、今は近くて遠い感ありの隣国のご先祖が、ご教示下さったに違いない・・・と私は信じています。どうぞ、この二冊ご高覧を。

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    安部龍太郎の「姫神」         帚木蓬生の「日御子」