[会長ブログ ― ネコの目]
助成者報告会

盛年重ねて来たらず 一日再び晨<アシタ>なり難し。(元気盛んな年頃は二度と来ないし、一日に朝は二度やってこない)というのは、彼の陶淵明(365-427)の詩の一節です。

判っていますが、毎日、記憶できている訳ではありません。平成28(2016)年も、半分過ぎました。後期高齢者の私には、1年は1/70+αなので、1歳のベイビーとは申しませんが、10歳の子どもの1年の約1/7の長さに感じられるのですね。

先週末、昨年度の笹川記念保健協力財団 ホスピス緩和ケア事業での2015年度助成者のご報告会を持ちました。17名の発表者、助成決定のご審査にあたって下さった先生方と今回のコメンテーターをお引き受け頂いた4名、それに現在進行中の「日本財団在宅看護センター」起業家育成事業の第三期研修生とすでに開業している先輩ら、50数名でした。

まことに、和やかで、有益で、楽しい・・という表現は、ぴったりではないかもしれませんが、そんな一日でした。コメンテーターからの適切かつ発展性のあるアドバイスほか、質疑も活発でしたが、主催側には、やや辛辣で厳しいご批判や多少の嫌味?も頂けましたし、本年度はもう締め切りましたが、来年に向けて、色々な発展のヒントを頂けたありがたい機会でもありました。

大学院生への奨学金支援は別として、そもそもがホスピス緩和ケア事業なので、主題は、事業タイトル通りの緩和ケア、スピリチュアルケア、看取りにかかわるご発表なのですが、がん患者でも、例えば、「壮年期」の「末期がん」の「在宅ケア」における「家族」のかかわりを「訪問看護師」がどう支援するか・・・とか、「訪問看護師」の「倫理的問題」とか、「小児」の「緩和ケア」における「学校教育」とか、「ホスピスケア」における「口腔ケア」とか、「苦痛緩和」における「薬剤師」の「多職間協調」とか、「がん家族」と「看護師」の「End of Life議論」とか、「小学生」を含む「地域住民」への「看取り/死生感」とか、実に実践に基づいた、興味深いご発表で、もはや臨床にも教育にも、まして研究に従事する能力も体力もないのですが、ずいぶん、賢くなれました。

早く、この報告を、と思いながら、もう1週間が経つ・・・ヒェーと思ったところで、冒頭の陶淵明を思い出した次第です。社会の変化は、ますます、早く複雑になっているなか、古き、良き、をまもり、新しきをどのように導入し活用するのか・・・そんなことを考えている間に、また、一日・・・が暮れました。
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