[会長ブログ ― ネコの目]
第22回日本看護管理学会学術集会 ~看護の新しい波~

2018年8月24, 25日、神戸ポートピアホテル・神戸国際会議場で、松浦正子神戸大学医学部付属病院副院長/看護部長を学術集会長とする表記学会が開催されました。

私どもは、2014年来「日本財団在宅看護センター起業家育成事業」を実施していますが、毎年、神戸での実地研修を行っています。中身は、通称WHO神戸センターことWHO健康開発総合研究センターで、WHOと世界の高齢化を学び、兵庫県立総合リハビリテーションセンターでは、障害者が社会と一体化することこそが真のリハビリテーションであり、それが「総合」なのだとの概念を確立され実践されてきた澤村誠志名誉総長のご講義と、広いセンターの見学に一日をかけます。また、今や世界トップクラスの医療機器メーカーであるSysmexでは、医療施設外の病気検出とは異なる健康チェックのための検査までの経過をたどります。そして、在宅看護の先達松本京子氏からは、併設されているホームホスピスなごみの家の管理運営をうかがいます。時間的余裕があれば、阪神淡路大震災のメモリアルでもある人と未来防災センターも見学します。

今年は、看護管理学会で1セッションを頂きましたので、学会関与の先生方7名と研修生17名に財団スタッフ3名計27名の大所帯、内20名が3泊4日の神戸の旅でした。

日本看護管理学会のインフォメーション・エクスチェンジ部門に、「看護の真価を言語化し発信する~一人一人の看護管理者が伝わる言葉をもつには」を申請したのは、上記研修で行っている「看護における研究的マインド(長崎県立大学大学院李節子教授)」と、「看護の言語化(九州大学非常勤講師因京子先生)」関連の講義が、新たな看護を考えるに大きなヒントを与えているとの私どもの感触に加え、毎年の研修生たちからも、このような講義は他で聴けない、強化してほしい、との意見からでした。

総合的ご判断から企画頂いた坂本すが東京医療保健大学副学長/研究科長らとの打合せでも、必要性はしっかり認識しましたが、実は、こんなテーマをぶち上げても、お集まり頂けるかは、少々ではなく大いに危惧も致していました。実際、学会初日に、指定された会場が800名入りと知って、さらに心配は大きくなりました。関係者を総動員したら30名はいます・・・と、情けない情報交換まで致しました。

セッションがはじまる前には、各地で開業している研修修了生を含む相当数が、会場前に並んで下さっており、ホッとしましたが、まだ、50人・・・100人程度・・・などと心配はしていました。入口では、日本財団と笹川記念保健協力財団のロゴ入りポロシャツを着た5期研修生が資料配布していましたが、500部用意した資料が足りない!!と嬉しい報告がまいりました。

満員の会場

満員の会場

セッションが始まりました。
坂本先生のご指示で並んだ壇上の司会者席からは、はるかかなたの会場入口辺りを含め、両側にも立ち見の方々、前列3席だけが空いていました。

李、因先生のお話は、看護の実践ではありませんが、皆が解説に大きくうなずいて下さっていました。会場全体が、同じマグマを発していると感じました。最後まで、席を立つ方もなく、質問やユーモアを交えた先生方の回答に、更に皆がどよめきました。大きな会場の中に、さらに大きな何か、今までにないうねりが沸き起こっていると感じました。

看護とは何か。
看護師とは、何をする人なのか。
これから厳しい時代に立ち向かう日本の保健・医療制度の中で、看護は、看護師は、何を担うのか、どんな責任をおうべきか。それらをどう総括し、自分の言葉として、だれにむけて発信するのか・・・

あっと言う間の1時間でした。この新しいうねりを絶やすことなく、実践に還元するには、財団は何を為すべきか、新たな可能性と責任を感じた神戸でした。

ご参集の皆さまありがとうございました。
なお、資料をご希望の方は、笹川記念保健協力財団(smhf_hospice@tnfb.jp)まで、お申込み下さい。

李先生スライド

李節子先生スライド

因先生スライド

因京子先生スライド