[財団ブログ ― ハンセン病]
エチオピア デセの話

ハビタットフォーヒューマニティ(HFH)という団体があります。HFHは住宅を建てることでコミュニティを築く自立支援型NGOで、世界各国で活動をしていますが、エチオピアでも1993年に活動を開始しました。
デセという町では2004年に家屋建築の話が始められ、150軒の家が建てられることになりました。
当初この150軒の中には回復者の家屋は入っておらず、エチオピアの全国回復者組織であるENAPALのメンバーが交渉を重ねた結果、150軒のうち、16軒を回復者とその家族の家屋にすることが決められました。
デセにはボルメダ病院というハンセン病治療を行う病院があったため、エチオピア各地から治療を求めて多くの患者さんが移り住んできたこともあり、今でもここに住む回復者とその家族は多くいます。
デセにある定着地域は2つ。双方とも経済状況は貧窮を極め、1つはデセ市のごみ捨て場に、もう1つは墓場に隣接しています。この定着地域の家は、ごみ捨て場から拾ってきたビニール袋などを使って作られたもので、約3㎡程度の1間に5人以上が暮らしていることも少なくありませんでした。
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ごみ捨て場の横の定着地域
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雨期には地すべりが起こり、危険が増す
家を建ててもらう家族は、建築完了後にHFHに建築資金を返済プランに従って返済することになります。
デセの回復者の多数は物乞い。収入がなければ返済はできず、したがって家屋建築の対象として認められないということで、ENAPALと笹川記念保健協力財団が開始したのが、デセ市の回復者とその家族を対象とした少額融資です。
この少額融資を受けて、陶器づくりや配管工、刺繍・工芸品作り、大工・木工、木綿つむぎ、農業・家畜飼育など小規模な起業をし、これで一定の収入を得ることによって家屋建築に係る資金の返済ができることになります。
デセの回復者が初めてHFHで新しい家を手に入れたのは2005年。
デセ支部の書記をしていたリーベンさん(こちらもどうぞ https://www.smhf.or.jp/outline/lifestory12.html)は、デセで最初にHFHに希望を出した1人です。
現在、ENAPALとパートナーの粘り強い交渉の結果、HFHは2006年にエチオピアの回復者の家屋建築に対する資金が集められる限りは無料で建築を行うことを決定し、以来、約150家族が新しい家を手にしました。
今後は十分な資金が集められる限り、新たな場所で、合計145軒の家が建てられ、アディスアベバの家屋の修繕が行われるそうです。
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出来上がったばかりの家屋(2005年)
(H)