[財団ブログ ― ハンセン病]
インドでワークキャンプ

中国には600以上のハンセン病定着村があると言われています。これはかつてのハンセン病療養所の居住地区に、特に重度の障がいを持った人を中心とした人たちが暮らしている村です。
定着村とその外の社会には、偏見の高い壁があり、定着村の多くの人は、厳しい生活を強いられています。
2001年、広東省の定着村に日本と韓国の学生が訪れ、ワークキャンプを行いました。
近隣の人たちも足を踏み入れたこともない定着村に寝泊まりし、水道延長工事や屋根の修繕などの生活環境改善につながる活動をしました。
活動を始めた当時、「薬も食べ物も希望も何もない。死ぬのを待つだけだ」と言っていた村の人たちは、
若者が繰り返し村を訪れにつれ、変わっていきました。
「本当の家族は失ったが、私のことを気にかけてくれる新しい家族ができた」と言います。
2004年には中国の定着村でのワークキャンプを根付かせるために、中国のハンセン病問題と取り組むための学生グループ「JIA: 家」 (詳しくはこちらhttp://www.joyinaction.org/en_jia.asp)が誕生しました。
いまではワークキャンプの参加者は大半が中国の学生で、それぞれが自分たちの関わってきた村の「おじいちゃん/おばあちゃんに会いに」行っています。
とりあえず欲しいものは手に入るけど、なんだか充足感がないという学生は、求められ、自分も求めている社会の場所を見つけ
村に住む人たちは、学生たちが訪れてきてくれることにより、希望を取り戻し
周辺の地域に住む人たちは、これまで恐ろしい村で、足を踏み入れれば病気がうつると思っていた村が、実は普通の人たちが住んでいる村だったことに気が付き、立ち寄るようになり
周辺で働いていた人たちは、それまでは村の近くに行くこともためらっていたのが、今では村の人たちとお茶を飲んだり、普通に話をするようになりました。
詳しくはこちら(https://www.smhf.or.jp/news/updf/20100216_134624.pdf, https://www.smhf.or.jp/outline/pdf/hope.pdf)
生活環境を改善することも1つですが、社会の変化を呼び起こすものとしてのワークキャンプに、大きな潜在的な可能性を感じます。
さて、中国での体験を通し、何人かの学生が、「他の国でもできないか」と思い始めています。
そのうちの1人は大学を休学して、インドネシアに1年間住みこみ、2010年に第1回目のワークキャンプを開始しました。
また、もう1人はベトナムに居を移し、同じく2010年に第1回目のワークキャンプを行いました。
その後にインドでもという話が出てきました。インドは世界のハンセン病患者の55%が住んでいる国で、
偏見と差別も厳しく、定着村の生活環境も非常に悪いとこも多く、やることは山積みです。
が、高齢者が多く、長い隔離の末、訪れてきてくれる学生を自分の子どもや孫のようにかわいがってくれる中国の村に住んでいる人たちとは違い、インドの定着村は自然発生的にでき上がった村も多く、第2世代、第3世代といった若者も多く住んでおり、偏見・貧困・教育問題などのさまざまな問題があり
物乞いや日雇いで生計を立てている人も多くいます。
いろいろな意味でタフです。
PC160173.JPG
ラジャスタン州アジメールの定着村の子どもたち
が、熱い学生たちは下見に行ってきて、ワークキャンプをやることに決めました。
2011年5月には、インドのワークキャンプグループNamaste!が誕生しました。
9月には第1回目のワークキャンプがウェストベンガル州にある村で開かれました。
涙あり、笑いありのその様子は、Namaste!のホームページ(http://india-workcamp.namaste.jp)からご覧ください。
Namaste 1.JPG
Namaste 2.JPG
なお、Namaste!ですが、7月1日に報告会を開催します。
報告会の詳細もNamaste!のホームページ上に載っていますので、
「ワークキャンプってなに?」とか、「インドの定着村ってどんなん?」と思われる方、
「面白いことやってみたい!」とか、「社会を変えていきたい!」と思われる方、
どうぞ参加してください。
笹川記念保健協力財団は、今後もワークキャンプに注目していきたいと思います。
(H)