[財団ブログ ― ハンセン病]
第二世代の「宣言」ジョイス・ウォンさん

スンゲイブロー療養所の第2世代の宣言
ジョイス・ウォンさんの宣言(フェイスブック投稿から。)

ジョイス・ウォンさんは、スンゲイブロー療養所を逃れて、農業で生計を立てつつジョイスさんを育てた両親を誇りとし、入所者たちの聞き書きをもとにスンゲイブロー療養所の歴史を「希望の谷」として出版(2006年)。2010年には「第一世代に感謝する第2世代の会」を開催。療養所の外部との交流を実現。2014年には、療養所入所者評議会の議員に外部から初めて選出され、2015年に創立85周年となり、入所者数も200人余りとなったスンゲイブロー療養所の将来構想と記憶の継承を担う。

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             (真ん中 ジョイス・ウォンさん)
『生後間もなくハンセン病患者の親から引き離されて養女として育てられたある女性が、大きなパーティを開いて、養父母の家族や親族一同に実の母親を紹介したという新聞記事を読んだ。生みの母と娘がほぼ半世紀ぶりに再会したという。皮肉なことに、自分が実はハンセン病患者の子どもであることを世間に知られることを恐れている人がまだまだいる。
社会一般がまだハンセン病について無知だった頃、われわれ(第2世代)を差別から護るために秘密を護る必要があったことは理解している。でも、今はもう21世紀。もう庇ってもらう必要はない。なのになぜ、あなた方はまだ隠れているの?
もちろん、あまりにも長い間隠し続けて来た自分自身の一部を突然さらけ出すのは、はじめは違和感を覚えることがあるかもしれない。だからといって、まるでそれ自体なかったというようなふりをし続ける理由にはならない。それは、自分自身が誰なのか、あなたの両親が誰なのか、そして両親たちがどんな人生を生き抜いて来たのかを否定することになると思う。
人は一般に無知故に恐れる。われわれが沈黙し続けることで無知を持続させるべきだろうか?それとも、誤解をただすために明らかにして、歴史が繰り返すことのないようにすべきだろうか?
われわれ自身がやらなくて、誰にこれが出来るだろうか? われわれの親たちは失った尊厳を取り戻して当然だと思う。隠していては尊厳を取り戻すことはできない。自分の親を公然と認めることが出来ないなんて悲しいじゃないですか。親たちは一体何をしたというの? もしも友だちが知ったらどう見られるか心配なの? 私たち、もう人生の半ばを生きたわ。なのに、まだそんなことが問題? Come on! 自分を見下すのは、自分自身以外にはありえない。』

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(新評議員に選出されたジョイス・ウォンさん(左)とイーニータンさん)