[会長ブログ ― ネコの目]
3冊の本 その1

昨今、電子ブック、Kindleなど、場所を取らない書籍が当たり前になりました。が、私は、やっぱり紙の本が好きです。とは、単にオールドファッションなのでしょう。けれども、同時に2、3冊を並行して読むことが多いので、周りに本を侍らせ、うたた寝するのは、春眠暁を覚えずの頃の至福です。

昨年来、手にした本の中で、何度も行きつ戻りつしながら楽しんだ、チョット苦しんだ3冊をご紹介させて頂きます。いずれも、女性の研究者の解説書とでもいえる、とても興味深いけれども、ちょっと深刻にもなる、つまり少し難しいというか、深刻な問題をはらんでいる書です。たった数行に紹介するのは僭越にして傲慢ですが、ご容赦を。

1冊目は、『学力の経済学』中室牧子慶応大学総合政策学部准教授の著書です。

2冊目は、=あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか=という、ちょっとドッキリする副題の付いた『10万個の子宮』村中璃子氏の著書です。

3冊目は、『AI vs 教科書が読めないこどもたち』国立情報学研究所教授新井紀子氏の、衝撃的ながら、ちょっとホッとする著書です。

まず、今日は、『学力の経済学』中室牧子慶応大学総合政策学部准教授についてです。

タイトルからは、勉強したらお金持ちになる・・・のかと思いそうですが、この一見とっつき難い題名の本は、医療分野でいうエビデンスに基づいたケアの考え同様、良い教育は科学的合理的な証拠(エビデンス)に基づくべきだと解説されています。実は、このベストセラーには多くの反論もあります。つまり、教育を経済的観点で論じるのは如何かという意見です。が、この本は、新しい教育論が提言されているというのではなく、メディアなどに取り上げられる教育論の多くが、評論家の個人的経験に基づいているに過ぎないが、その主張に「なぜ、それが正しいか」の説明、つまり証拠が必要だと指摘されているとは申せます。それは、医療分野のEBM(Evidence Based Medicine <科学的>証拠に基づいた医療)やEBN(Evidence Based Nursing <科学的>証拠に基づいた看護)とも同じ考え、つまり教育の効果を云々するにエビデンスが必要、EBE(Evidence Based Education <科学的>証拠に基づいた教育)が必要ではないかと解説された・・・と私は読めました。ただ、確かに、保健医療分野も教育も人が人を扱うという共通性をもっており、そこを経済性でのみ断じることは如何かな、という気持ちは否めません。

中室先生は、昨年の日本財団主催の「ソーシャルイノベーション・フォーラム」にもご参加でした。

ググってごらんになれば、賛否色々なご意見があります。あなたはどう考えらえますか?

20180319133508-0001

[会長ブログ ― ネコの目]
Nursing now!<<今こそ看護!!>>

先週2月の終わりですが、Nursing Nowという、時宜を得た、そして世界が待っていただろうキャンペーンが盛大に執り行われました。場所は、ロンドン、WHOとICN(International Council of Nurses)の共催、参加国は、WHOのサイトには英国、スイス、ジャマイカ、アメリカ、ヨルダン、南アなど30ヵ国以上とあり、ICNのサイトには16ヵ国とありますが、期間は、3年間、ま、発展すれば延長もあるでしょうが、今のところ日本の関与は、ちょっと見えていません。

華やかなセレモニーの様子は、Nursing Nowそのもののwebsiteにありますので、是非、ご覧下さい。1時間35分です。そしてその最後の1時間32分頃から、このキャンペーンのパトロンとなられたケンブリッジ公爵夫人であられるキャサリン妃殿下がスピーチされています。Nursing Nowのホームページには、共同代表をつとめる高名な政治家ナイジェル・クリスプ卿、昨年就任されたICN会長アネット・ケネディ、看護にご造詣の深いヨルダンのムナ・アルーフセイン妃殿下、ウガンダのダイアン・アトウィン大臣、そして昨年着任したWHO本部看護専門官エリザベス・イロらと並ばれた妃殿下のお姿がありますので、スピーチなどなさったのであろうと、1時間35分のビデオを聴きました。

日本式には、恐らく、最初のご挨拶・・・と思いました、何と最後の1時間32分目でした!!

その内容を、英語に堪能な友人に訳してもらいました。

無題

キャサリン妃のお言葉

「祖母と曾祖母は共に『ボランティア・ナース』だった。二人は、ボランティア組織や赤十字で、ときには看護師にしか提供することができないようなケアと想い(compassion)を実地に学んだ。その後何10年も経て、看護師の仕事は変化し、非常に大きな役割を担うようになった。全国各地の病院やホスピスを訪ねると、いつもそこには看護師がいる。

看護師は、人生のはじめから私たちをケアする。もっとも幸せなときにも、もっとも悲しいときにも、いつもそばにいてくれる。看護師は私たちを生涯にわたってケアする。その専門性と献身には、いつも勇気づけられる。今日、私は、看護師が担う、非常に大きな責任について学んだ。看護師はヘルス・ケアを提供するだけでなく、身体的な健康と同時に精神的な健康に対してホリスティック・アプローチで取り組む。

看護師は、健康を促進すると同時に感染症も予防する。世界には、看護師だけが、唯一の資格のある保健専門家である地域がある。そのようなコミュニティーでは、看護師の役割はさらに重要になる。悲しいことには、世界の多くの人がヘルス・ケアへのアクセスがない。このような状況では、世界全体で看護師の仕事(profile)と地位を向上させる必要がある。

世界の看護師の需要に応えるためには、2030年までに新たに900万人の看護師を育成する必要があると聞いて驚いた。単純に計算すると、毎日2,000人の看護師を12年間、育て続けなければならないということである。このような事実からも、直ちに行動を起こさなければならない。将来の世界的なニーズに応えるために、スキルとタレントを供えた看護師を育てることが急務である。」

素晴らしいスピーチですね。

そしてNursing NowのTwitterでは、早、にぎやかな意見が飛び交っています。いわく、キャサリン妃がこのような活動をすることを、ダイアナ妃が喜んでいるだろうと。長いビデオですが、是非、ご一見を。

[会長ブログ ― ネコの目]
3月デス!!お雛祭り

ここ東京の、弥生3月最初の日は、夜来の雨風も収まり、うららかですが、先般来の豪雪が残っているところも少なくありません。厳しい状況下、人々の日常生活維持のために、多様な仕事を担って下さっている方々が沢山おいでです。私たちの仲間の在宅看護センター/訪問看護でも、今日もコチコチの凍て道をそろそろと走り、あるいは新雪をギシギシと踏みながら、看護を待つ人々のお宅を訪問してくれていることでしょう。地域の健康を、看護師が護る!!よろしくお願いします。

昨年来、#MeTooムーブメントとでも申しましょうか、いわゆるセクハラの被害体験を共有する声が高まりました。相手が誰であれ、不快感を催す身体的接触や言葉の暴力は、明らかにハラスメント=嫌がらせです。多くは男性からの女性へのそれが問題になっていますが、権力者の弱いものいじめ、大多数者の少数者いじめや無視、言葉だけでなく、また、実際に身体を触らなくともしぐさでのそれもあります。ひとつひとつの小さな地域が、大きくなり多様な人間が社会を構成するようになったことは、当然、自分と同じ考え、好みとは異なる人が増えることでもあり、また、権威を笠に着て事を進めるやり方が生まれてしまった・・・そして多様な嫌がらせの原因も生まれてきたのかと思います。

動物はお互いに生存をかけて戦いますが、嫌がらせってあるのでしょうか?もし、嫌がらせが、人間だけなのだったら、チョット飛躍しますが、罰則が必要なハラスメントもありますが、広く、長い人間性涵養の場、教育というより環境が必要なのではないかと思っていますが、如何でしょうか?寝言でしょうか?

さて、さて、3月3日はお雛祭り。

この雅やかなお祭りが何時から始まったかは定かでないものの、ルーツ的なものは平安時代に遡れるそうです。ハラスメントといえば、男性から女性へのセクシュアルなものがおおもとのように思います。が、日本では、かくも古くからオンナの子のお祭りがあった稀有な国です。世界に伍して励むことは大事ですが、ほめられない行為や活動まで取り入れることはありません。今年の3月3日は土曜日、週末お休みの方も多いかと思います。100円ショップにもお雛さまがあります。男女老若、日本人もその他の国の方々も、お互いの違いを理解しあうことに、ホンの少しの時間を割いては如何でしょうか。

最近、あちこちのホテルやレストラン、時には公共施設で雛飾りをみます。男雛の内裏<ダイリ>様と女雛のお雛様の位置が左右違っていることがあります。その昔は、最高の地位とされる左に男雛の内裏様だったが、近代、女性を高い位置におかれた皇室の伝統から変わったという話、武家文化の東日本と公家文化の西で違うという説もあるそうです。私が妙に納得するのは、通常右利きの男性が左側なのは、攻撃された時、左手で女性を護り、右手で剣を取って戦うに便利だから、オトコ雛は左だった。今や女性が強くなって、(草食系の)優男<ヤサオトコ>を護るため、女性が左に変わったのではないかという真贋??の説です。

でも、赤い毛氈<モウセン>のお雛様、きれいですね。春の到来嬉しいですね。

ひな人形

[会長ブログ ― ネコの目]
2月22日は猫の日でした。

ネコ派のワタクシとしては無視できない日が2月22日。昨日は、日本だけですがニャン・ニャン・ニャンとネコの日でした。

これは、日本の猫の日実行委員会が、「ネコと一緒に暮らせる幸せに感謝し、ネコとともにこの喜びをかみしめる記念日」として、一般社団法人ペットフード協会とともに、1987年に制定したそうです。世界各国のネコの日を見てみると、もっとも早くに制定されたように思います。30年前のペットの数からすると、当然、犬の日もあるでしょう・・・と思いますが、こちらはワン・ワン・ワンと英語読みですが、同年、同じくペットフード協会が制定した11月1日です。では、ミン・ミン・ミンは蝉の日で3月33日・・・はありませんし、蝉の日もありません。

各国ネコの日は、それぞれの理由、因縁があるようですが、2、3の付け焼刃を。

アメリカNational Cat Day(全国ネコの日)会ホームページによりますと、2005年に、10月29日と制定された「アメリカのネコの日」は、最初、保護救済すべき野良ネコ(homeless cat)に対する住民の関心を惹起し、あわせてネコたちが、われわれ人間に無償の愛を捧げてくれることへの感謝のために決まった、とあります。この日は、同時に「ペットと家族のライフスタイル」に関する専門家で、ペットの養子縁組奨励NPOの主宰者でもあるMs. Colleen Paigeの尽力と、動物虐待防止をめざすアメリカの人々の支持もあってこの日が決まったとあります。蛇足ですが、このアメリカネコの日会HPは、なかなか見ごたえがあります。美しいし、カワイイし・・・ネコ中毒になります。

ルシアン・ブルーの国、ロシアのネコの日は3月1日です。モスクワのネコ博物館が、2004年に制定していますが、詳細は不明です。でも、見ごたえのある展示がありそう。

ついでに、ヨーロッパでは、2月17日がネコの日の国が多いそうですが、ポーランドは2月19日なので、2月18日がないか探しましたが判りませんでした。ベルギーの5月9,10日とイタリアの11月17日は、共に中世来、黒猫を迫害したことに対する贖罪的意識が由来のようです。

アジアでは、台湾が4月4日、クチン=ネコという地名もあるマレーシアは8月1日。中国は、2009年から8月27日に、北京で「猫祭り」が開催されているとか。

世界全体の国際ネコの日(International Cat Day/World Cat Day)は8月8日です。

その他、日本では9月29日が「招き猫の日」日本招猫倶楽部制定、アメリカには10月16日の「野良猫の日」もありました。ま、ネコ好きご同輩には、毎日がネコの日です。

先日鑑賞したネコ展・・・

先日鑑賞したネコ展・・・

[会長ブログ ― ネコの目]
表彰式典

ドキドキしながら、冬季オリンピックを見ています。

実況は、あまりにハラハラしますので、実は、結果が出てから見るという意気地ない応援団なのですが、男子フィギュアスケートの羽生、宇野選手の金、銀、そしてスピードスケート女子500メートルの小平選手の金、後から思えば、確実でした。

それにしても、男子フィギュアスケート3位のフェルナンデス選手や、祖国での3連覇がかかっていたスピードスケートの李相花<イ・サンファ>選手の笑顔やコメントも素敵でした。表彰式での優勝者の晴れやかなお顔、ちょっと複雑な2、3位のお顔も・・・色々な政治的な思惑を否定はできませんし、ビジネス性もありましょうが、素直に平和の、スポーツの祭典であって欲しいと思います。

表彰式と云えば、2週間ほど前、とても印象的なそれに参加しました。2月6日に、都内のホテルで行われた日本モータ―ボート競走会の年次事業である優秀選手表彰式典です。

最優秀選手、最優秀新人選手、最多賞金獲得選手、最高勝率選手、最多勝利選手、優秀女子選手、記者大賞、特別賞・・・とありましたが、これは既に1月に上記競走会のホームページに出ています。

式典は、華やかで大きな、大きなホールにイッパイのご関係者が列席するなか、中央のレッドカーペットを踏んで、紹介された選手が入場されますと割れんばかりの拍手でした。壇上に並ばれた後、表彰の理由が説明され、レース中の凛々しい・・・雄々しい姿が、ステージ両側の大きなスクリーンに映し出されます。水上の闘いですから、激しい水しぶきなどと云う表現では足りない豪快なボートの疾走振り、見ているだけで、スカッとします。が、それは見ているだけだからで、実は、財団着任時の5年前に、試し乗りさせて頂いて、もちろんレースのようなスピードではなかったのですが、とても怖かったことを思い出しました。

スクリーンに映る表彰選手たち

スクリーンに映る表彰選手たち

さて、表彰の理由は、上記ホームページをご覧頂くとして、私は、お一方ずつ功績が紹介される中で、ちょっと特別の感慨を覚えました。私ども、笹川記念保健協力財団は、レーサーの皆様には、殊の外お世話になっています。特別のレースなどがあった時に、優勝者様から、ご寄付を頂戴していますが、その都度、お礼状は差し上げていますものの、直接にお礼を申し上げたことがないことを、ちょっと恥ずかしく思いました。といって、お礼にうかがうのも、何とも格好イイ選手たちを拝見していますと、気恥しい気もするだろうとも思いました。

モーターボートの選手は、全体でおよそ1,600名、内女性が約200名と覚えていますが、まったくジェンダー差別がない、つまり駆使されるボートや競技の在り方にまったく男女区別がないそうです。

その中から選ばれた壇上の皆様は、スポーツ選手らしく、きびきびとなさっていて、そして何より、姿勢が美しい。男性はタキシード風、女性は和服の、レース中とは異なるお姿も、しかし、ぴったりでした。ご健勝とご活躍を切に祈ります。

[会長ブログ ― ネコの目]
富士山

久し振りに、午後早い時間帯に名古屋から東京に向かう新幹線に乗りました。しばらく雪・雪・雪の日本列島は、天候も曇りがちでしたが、絵に描いたように美しい富士山(写真3)でした。

日本財団笹川陽平会長の2018年1月10日ブログ「元旦の富士山と家族」では、別荘から雪を戴かない・・・たしかに、変な表現ですが、雪が無いがために却って寒々しい・・富士山の写真とともに、天変地変の前触れでないようにとのお言葉がありました。

先日、ロンドンからの帰国時、日本海から羽田を目指す飛行機からの富士山(写真1、2)には、雪があって、アア良かったなどと思ったのですが、本日は、真っ青の空を背景に、本当に凛として聳えている日本一の富士山を見ることが出来ました。いくら見ても見飽きない美しい山です。

富士川に差し掛かる頃、何だか、周囲がちょっとざわついた感じ・・、読んでいた本から目をあげると、何人かが写真を撮ろうとなさっていました。オオそうだ、富士山だ!と、私も慌てて携帯を取り出した次第です。一点の雲もない・・・と云いたいところですが、最後の噴火で生まれた宝永火口のあたりには、雲がたなびいていますが、それはそれでまた美しいと思います。

最近、世界的に地震と火山爆発が続いていますが、富士山もれっきとして活火山、間もなく7年となる東北大震災や、南海トラフによる巨大地震との関連が云われています。

かつて、災害救援に関与していた頃、日本の110ある火山の経過を調べたことがありました。あまり良く覚えていませんが、富士山が、もっとも活発に噴火したのは1万1千年前から8千年前、その後も4千5百年前から1,300年間も噴火し続けていたとか。といっても、この国にどれほどの人が住んでいて、どの程度の被災であったかの記録がきちんと残されているのではなく、地質学者の世界・・・でしょうか。しかし、西暦800年頃、延暦年間に数年間の噴火、また、東北大震災の震源地が、ほぼ、一致していた貞観大地震の起こった頃、864年には、現在の青木ヶ原が形成され、まだ、それ程開発はされていなかったでしょうが、お江戸に4cmもの火山灰が積もったと記録されています。そして最後の比較的新しいのが宝永の大噴火、1707(宝永4)年です。

宝永年間とは1704年からたったの7年間しかありません。が、この期間は、日本は地震と火山爆発だらけでした。まず、宝永の最初の年(1704年)の4月には、羽後(現在の秋田県辺り)・陸奥(現在の福島・宮城・岩手・青森・秋田を含む一帯)での地震、12月には、九州霧島連山高千穂峰御鉢と桜島の噴火。宝永3(1706)年には浅間山が噴火、翌宝永4(1707)年10月には、わが国災害史上最大とも云われる宝永地震…南海トラフを震源とするマグニチュード8.7の大地震、そしてその49日後に富士山が噴火したとされます。さらに、自然災害ではありませんが、翌年1708(宝永5)年には、京都で1万戸以上が消失する火災、その11月には浅間山が再度噴火し、翌年迄続いたそうです。さらにさらに、翌年には、九州のど真ん中、世界最大のカルデラ火山阿蘇山が噴火する一方、青森県の岩木山と太平洋の三宅島が同日に噴火しています。何とも、不気味な時代でした。

それにしても、1万年前の話は、フンフンと聞けても、18世紀の江戸時代、時は生類憐みの令を発した徳川綱吉の施政下となると、割合身近に感じます。

美しい富士山にうっとりしている間に、列車は東京に近づきました。最近目についた報道では、直下型地震の最大死者数は16,000~23,000名との数字も出ています。毎日1千万以上の人間が活動している、世界最大と云っても良いほどのこの都市、日本の防災体制は、進んではいますが、災害はそれ以上の規模で発生します。

では、どうすれば良いの??ですが、これも笹川会長の1月26日のブログに引用されていましたが、昨年11月30日付け産経新聞に自助の重要性を述べておられます。そうです。災害時のイロハは、自助・互助・共助そして公助です。

富士山は、美しいけれども、ちょっと恐ろしいほどのエネルギーを秘めていることを忘れてはならないのですね。

富士山20180205

富士山220180205

[会長ブログ ― ネコの目]
旅立ち 2017年度「日本財団在宅看護センター起業家育成事業」研修修了式を終えて

1月19日、日本財団笹川陽平会長のご臨席の下、日本財団在宅看護センター起業家育成事業の4年目の研修修了式を挙行させて頂きました。

会長からの激励、心の迫るお祝いの言葉、

日本看護協会福井トシ子会長(代読 日本看護協会荒木暁子常任理事)、

日本訪問看護財団清水嘉代子理事長、そして

東京大学高齢社会総合研究機構特任教授、元厚生次官辻哲夫先生のご祝辞を頂き、15名は、晴れて、飛翔の時を迎えました。

多数のご来賓とともに、今年は、1、2、3期生で開業済の先輩21名が駆けつけてくれましたので、華やかな集まりとなりましたが、既に地盤を固めた実績ある先輩との交流からは、この事業が、今までとは違う位相に入ったことを実感しました。

IMG_0115

そうです。

4年しか経ってないのですが、すでに30名近い修了生が、日本各地で、それぞれの地域の人々に、適切なケアを、365日24時間、提供し続けています。2015年の1期生の開業以来、すでに総計1万訪問を超えてる在宅/訪問看護の実績が積みあがっています。先輩が積み立ててきた実績の影響もあるのでしょうか、何と、4期生15人は、2月を皮切りに、今のところ、10月までに、全員が開業の予定という超スピード振りです。

皆のさらなる発展を心から祈念すると共に、8カ月の長きをご支援下さった

講師各位、

実習を受けて下さった各施設、

研修生のご家族、そしてこの壮大な事業を見守って下さっている

日本財団に深甚の謝意を申し上げます。

ありがとうございました。

懇親会では多くの先輩が4期生を激励しました

懇親会では多くの先輩が4期生を激励しました

[会長ブログ ― ネコの目]
「日本財団在宅看護センター」起業家育成事業 起業計画発表会

昨年のNHK大河ドラマは、『おんな城主 直虎』(井伊直虎)でした。日本の中世、戦国時代に、女性が一国一城のあるじであったことが、もし、真実なら、ヨーロッパ中世の女王たちに匹敵する話だと思いました。が、武力社会であるなしにかかわらず、女性がある地域を治めるということは、その人の持つ武力故ではなく、対外的な政治的決断や駆け引き、そして城下の生業を繁盛させ、人々を幸せに治められたかどうかであろうと思いながら、拝見致しました。

毎年のことですが、私の新年初の大仕事は、8カ月の厳しい研修を終え、間もなく一国一城の主<アルジ>になる表記研修生の起業計画発表会です。

2017年6月に始まった4期生15名はすべて女性です。優しげで、過去の医療現場では、さぞや患者ドノやご家族に慕われていだだろうと思われる方々ですが、起業計画発表時には、皆さま、ちょっと目が三角にもなりかねません。それもそのはず、早い方は2月、大半は夏まで、遅くとも10月には、皆、直虎的城主になられるのです。イザ、戦場!!のお覚悟が、今までとは異なるお顔付き、雰囲気となるのでしょう。

発表者も聞き手も、真剣そのものです

発表者も聞き手も、真剣そのものです

15名の看護師が、それぞれ70分をかけて起業計画を発表します。が、質疑応答は、ほとんど看護カンゴしていません。開業地域の人口構成、医療資源としての病院や同業在宅/訪問看護センターやステーションの数、規模、スタッフの資質、そして資本金から経営の在り方・・・喧々諤々、これが看護師の集まり?と思う異質な検討会です。しかし、何故、それまでの立場をなげうって、開業に挑戦するのか、そこには長いあるいは短い看護実践の中で味わった辛い想い、それが故に抱いてきた篤い思いが煮えたぎっています。毎年、ジーンとくる話が続きます。

2014年に始まった本研修の1~3期生の先輩は、男性2名を含め、すでに29名が、北は北海道帯広郊外の音更<オトフケ>から、南は福岡県の3ヵ所まで活動中です。年末年始もなく、日々看護に励み、そしてお看取りもあったとの報告も受けています。

その先輩諸氏の城は、地域社会にあって、医、歯、薬、栄養、リハビリ、介護、その他諸々の保健関連専門家が、どのように、その地域の病める人々や高齢者、障がいのある方を、連帯して支えられるのかを検討すべき「看」護師の城であり、ところによっては、地域の人々の憩いの場になっています。

発表者にとっても8ヵ月の集大成、緊張感が漂います

発表者にとっても8ヵ月の集大成、緊張感が漂います

ところで、ギャラップ調査と云うのを耳にされたことがあるでしょうか?1935年と云いますから、今から80年以上も昔に、ミスタージョージ・ギャップという方が設立された世論調査の研究所(アメリカ世論研究所 American Institute of Public Opinion)が基だといいます。Public opinionと云う言葉も今でこそ、人口に膾炙していますが、この辺り、やはり民主主義が基本にあるアメリカの公開性といった風潮には感心します。民間の一企業の調査でありながら、とても高い信頼を得ているのですが、そのギャラップ調査の2017年の最後の報告です。

看護師が、最も正直で倫理的専門家として、悠々トップの地位をまもった(Nurses Keep Healthy Lead as Most Honest, Ethical Profession)と報じています。

看護師に次ぐのは、軍の将校、小学校の先生、医師・・・と21の職業の中のトップです。トップだから良いのではなく、看護師の仕事振り、態度、役割が良いからトップなのです。

さって、本日も今から起業計画の発表会です。私もイザ戦場へ!!

[会長ブログ ― ネコの目]
新年のご挨拶

明けまして おめでとう ございます。

本年、仕事始めが本日になりました。少々、遅めのご挨拶ご海容を。

 

新しい年、財団創設の所以であるハンセン病については、日本財団と連携のもと、世界のどこにあっても、新たな発病者、感染者が一人でも減ること、この病気をめぐる偏見や差別、貧困との関連といった社会的問題が少しでも軽減すること、そしてこの病気をめぐる歴史を顕彰し、地球上の人間が等しく生命と健康およびそれを護る保健手段を享受できることを目指します。

次に、ますます厳しさを増してきたわが国の保健体制への関与では、国内のケア人材育成です。日本財団在宅看護センターも、お蔭様で、30カ所(内 看護小規模多機能型居宅介護事業所<看多機>2)ですが、2018年中には50カ所が見えてきました。365日24時間、いつも何処かの地域、ご家庭で、仲間がケアを行っている・・・

今年は、それを海外に発信したいと思っています。

 

2018年も、鋭気と英気を養った財団一同、新たな挑戦を行います。

引き続きのご支援を、切にお願い致します。

[会長ブログ ― ネコの目]
年末のご挨拶

年がかわったって、どうってことない・・・などと、シラケ世代もあるやもしれませんが、年がかわることや、季節のそれぞれに応じた行事や催しが、安定した地域社会にとても重要なものだと思うようになったのは、紛争地で勤務した頃です。地域紛争が長引いている、殊に貧しい国の、更に貧しい地域では、日本なら、どこにでもあるような、お祭りや近隣の人々の集会が根付いていないように思いました。

初詣、節分、雛祭り、お花見、衣更え、お盆、そして盆踊りや花火大会、秋祭りが、地域の安定に如何に大事なものかは、それがない地域で、初めて判りました。それらの思い出が、その地の歴史、風習と個々人の思い出と連帯をつくるのです。

米大統領が、やや唐突に、「エルサレムをイスラエルの首都とする」と一方的に宣言しましたが、この地はユダヤ教、キリスト教そしてイスラム教という3大一神教のいずれにとっても聖地です。今のところ、この宣言に続く大きな紛争は発生していませんが、それぞれの宗教を信じる人々にとっては、有史以来の心の聖地にかかわる問題ですから、この政治的決定が、すんなり収まるとは思えません。

 

色々なことがあった2017年も終わります。

弊公益財団法人笹川記念保健協力財団は、本年、財団機構改革と新人事、事務所の一部改築がございました。が、財団設立の所以である世界のハンセン病制圧とその歴史を顕彰する事業および在宅/訪問看護センター起業家育成プログラムを加えたケア人材の育成他、諸所のニーズに呼応した国内外への公衆衛生的関与に関しては、日本財団様のご支援とご協力を仰ぎつつ、粛々としかし熱意を込めて行ってまいりました。

年がかわっても、その態度と努力は変化致しません。

 

ここに、皆さまからの本年中のご支援ご指導に感謝いたしますと共に、

皆々様各位におかれましても、本年の良き思い出とともに、恙なき2018年をお迎えになられますよう、財団一同、こころから祈念致します。

 

T2