[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
ナーシングカフェ「ほうぷ」(青森県十和田市)プレオープンのお知らせ!

当財団では、ホスピス緩和ケア、終末期ケアおよび在宅医療等の必要性を、保健医療関係者から一般市民まで幅広い層を対象に周知啓発する活動、または地域における生活・療養・医療・介護・看取りを支えるための多職種間連携強化等に対する助成をおこなっています。今年度は、医師、看護師、介護福祉士など、18名が助成活動中です。

高齢化はもちろん、医療ケア児や精神障がいの方、慢性疾患はがん患者が多く、死亡率がワースト1位である青森県の中でも、さらに地方である十和田市の現状を踏まえ、看護師の太田緑さんは、住み慣れた地域で暮らすために市民へ啓発活動のひとつとして、いつでも誰でも相談できる居場所「ナーシングカフェ『ほうぷ』」を立ち上げます。

2018年12月13日(木)プレオープンです。

本件に関するお問い合わせは

一般社団法人緑の杜 電話0176-58-6727

まで直接ご連絡ください。

ナーシングカフェ

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
「高齢者に多い疾病と健康管理 認知症ケア」学習会のご案内

当財団では、ホスピス緩和ケア、終末期ケアおよび在宅医療等の必要性を、保健医療関係者から一般市民まで幅広い層を対象に周知啓発する活動、または地域における生活・療養・医療・介護・看取りを支えるための多職種間連携強化等に対する助成をおこなっています。今年度は、医師、看護師、介護福祉士など、18名が助成活動中です。

ご紹介する鈴木晶子さんは、地域の方々が自ら在宅医療や介護について考え、病気や障がいを持っても「自分の選んだこの町で暮らしていける」と思える機会を作る活動をしています。この度、活動のひとつとして、9月9日(日)に東京都足立区北千住で住み慣れた地域で健やかな老後を送るための学習会「「高齢者に多い疾病と健康管理 認知症ケア」が開催されます。どなたでもご参加いただけますので、関心のある方とお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

本会に関するお問い合わせ・お申し込みは

北千住訪問看護ステーション 電話03-3882-8386 FAX03-3882-8581

まで直接ご連絡ください。

無題

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
「老化に伴うこころとからだの変化」学習会のご案内

当財団では、ホスピス緩和ケア、終末期ケアおよび在宅医療等の必要性を、保健医療関係者から一般市民まで幅広い層を対象に周知啓発する活動、または地域における生活・療養・医療・介護・看取りを支えるための多職種間連携強化等に対する助成をおこなっています。今年度は、医師、看護師、介護福祉士など、18名が助成活動中です。

ご紹介する鈴木晶子さんは、地域の方々が自ら在宅医療や介護について考え、病気や障がいを持っても「自分の選んだこの町で暮らしていける」と思える機会を作る活動をしています。この度、活動のひとつとして、6月2日(土)に東京都足立区北千住で学習会「老化に伴うこころとからだの変化」が開催されます。どなたでもご参加いただけますので、関心のある方とお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

本会に関するお問い合わせ・お申し込みは

北千住訪問看護ステーション 電話03-3882-8386 FAX03-3882-8581

まで直接ご連絡ください。

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[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
ホスピス緩和ケアにおけるチームビルディングを考える ~第13回ホスピスドクター研修ネットワーク情報交換会~

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 2017年11月11日、関西在住者を中心に、32名のホスピスドクターが、大阪市東淀川区の淀川キリスト教病院に参集しました。

 ホスピスドクター研修は、2001年、ホスピス緩和ケアに従事する医師養成を目指して本財団が開始した事業で、既に資格を有するホスピス緩和ケア医の指導下に、この分野を目指す若手中堅医師の1年間のコースです。

 事業開始後数年、研修修了者が一定数に達した頃、その後の新たな知見を共有し、さらに高きを目指すためにも、また、事業の経過をフォローアップするためにも、研修修了者と指導医のみならず、当該年の研修医も参加しての情報交換会が生まれました。
 外部講師また指導医の講演、仲間の経験や工夫のご披露、見学などなど情報交換会と云いながら、多彩な交流が続いています。13回目の今年、初めて東京を離れ、大阪に場を移し、日本初のホスピス緩和ケアチームが置かれた淀川キリスト教病院で、チーム開設者の柏木哲夫先生のご参加、ご講演も得ました。

 講義は、ふたつ、まず今回の交流会をお引き受け頂いた淀川キリスト教病院緩和ケア部長池永昌之先生による故日野原重明先生(笹川記念保健協力財団名誉会長で、この研修事業の発案者)への追悼の祈りから始まりました。続いて、同池永先生より「緩和ケアにおけるチームビルディング」と題し、チーム作りに必要なこと、コツなどを考えるグループワークをご指導頂きました。

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グループワーク

 続いて、柏木哲夫先生から、「ホスピス緩和ケアのこれから」として、この分野の歴史、ご自身が通り過ぎられた経緯を含むチームアプローチについて、ユーモアを交えた講演を頂きました。参加者とのフリーディスカッションでは、参加者各位がこれから経験するであろう困難な事例に立ちむかうヒントと勇気を頂けたとのコメントがありました。

 最後の「ブラッシュアップセミナー」は、神戸医療センター山川宣先生(本研修2005年修了生)よる「チームコンサルトの“相手先”を意識した せん妄対策」が論じられました。また、講演に先立って、目下研修中の医師からの中間報告に対し、先輩諸先生方が初心を思い出されたとの声もありました。

 また、講演やグループワークの合間に、「全人医療」を掲げたホスピスケアの老舗施設として、細部まで配慮が行き届き、それに加えて細やかなケアが実践されている淀川キリスト教病院も見学させて頂きました。

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子どもホスピス見学 中央は池永部長

 本事業修了者は、既に100名近くになりました。ひとつの節目でもありますが、この分野の先導者であった私どもの名誉会長故日野原重明を始めとし、これまでご指導頂きました先生方や関係者、さらに個々の研修者にご協力下さったであろう多数の患者やご家族にも、この場をお借りして感謝申し上げます。
 笹川記念保健協力財団では引き続き、ホスピス緩和ケア専門の医師の数と質を増強するための支援を続けてまいります。

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
笹川記念保健協力財団 看護師研修 in 北海道 日本財団ホスピスナースネットワークチーム+日本財団在宅看護センター起業家育成事業4期生 ~地域医療・保健の実際とスピリチュアル・コミュニケーションを学ぶ~

 2017年10月27日~29日、日本財団と笹川記念保健協力財団は、これまで行ってきたふたつの看護人材育成に参加下さったメンバーの合同チームで北海道に参りました。

 この例年の地方研修も5回目、秋深まる北海道は帯広と札幌での研修兼旧交を温め、未来を語る集まりに全国から60名を超える看護師がご参集下さいました。

 多様なプログラムは、初日の帯広「市民活動プラザ六中」見学から。廃校になった中学校舎をリニューアル活用し、障がい者や高齢者が住み慣れた地域で生きがいや役割を持って暮らせる地域社会を目指す「地域の支え合いの拠点」です。多数自治体が本施設見学をされるのは、どこでも廃校舎問題を抱えているためでしょうとのこと。続いて、今や池田町の主要産業となっているワイナリーを見学し、宿舎に到着しました。

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教室がだれもが利用できる格安食堂に変身

 初日の講演前、日本財団尾形武寿理事長から、「複雑な問題を抱える日本の地域医療に必要なのは看護師である」と力強いエールを頂きました。続く研修その1は「地域の在宅看護センターの現状」日本財団在宅看護センター起業家育成事業3期生で、本年4月、帯広郊外音更町で「在宅看護センターちせ」を開設した片岡順子氏、同1期生沼崎美津子氏「看護小規模多機能型居宅介護施設『結の学校』」(福島市)、同2期生岡本直美氏「つかさ 在宅看護センター Lanaケア湘南」(神奈川県藤沢市)と同長澤祐子氏「在宅看護センターミモザ(福岡県宗像市)が、それぞれの地域の特徴や困難、看護の力が活用された例を発表下さいました。続いて研修その2は、医師4年目で村唯一の医療機関を任された後、総合診療医として地域医療を改革してきた更別村国民健康保険診療所長山田康介医師の「地域医療の実際と看護師の役割」でした。看護師の地域への貢献とともに、広域分散型の地域特性や積雪寒冷が厳しい十勝地区の実際と取組みと対策、そして地域医療や地域包括ケアにおける看護師のとるべき姿を解説いただきました。

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外は寒い・・・会場では、熱気あふれる意見交換が

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記念撮影・中央日本財団尾形武寿理事長とその左山田康介医師
白いジャンパーは世話役たち

 2日目は札幌に移動。道中、壮大な北海道を堪能する景色でしたが、厳寒期、深い積雪の際には、発病者、けが人や障がい者だけでなく、高齢者のケアにも多大な時間、エネルギーを要することは容易に察せられました。研修その3は、当財団ホスピスドクター研修修了者で、現在、洞爺湖で訪問診療に従事されている岡本拓也医師による「医療者のためのスピリチュアル・コミュニケーション」で、本年3月のホスピスナース研修会(東京)「看護の現場におけるスピリチュアルケアとは?」の続きでもあります。岡本先生は、スピリチュアルケア関連書籍も数冊出版されています。ここでは、マインドフルネスのエクササイズを通し、自分自身とグループワークによる他者理解を体験学習する機会でもありました。

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研修中の参加者たち

 世界では、UHC (Universal Health Coverage, 国民皆保険) が大きなうねりとなっています。今回の研修では、少子高齢化がピークを迎える2025年問題を前に、そのUHCの先頭を走ってきた日本全体の保健医療制度と体制の維持、人口密集した首都圏や都市部と地域社会と云う言葉では括れないほど広大な北海道や高齢者だけになりつつある過疎集落の問題などなど、地域各地の継続的存在を、わが国全体がどう支えられるのか、その中で看護は何が出来るのか、看護師の力で何が為せるのかを考える機会でもありました。

 財団は、ホスピス・緩和ケア、在宅看護を通じて、社会全体の安心と安全に貢献できる看護師活動を、引き続き、支援してゆくべきことを再確認しました。講演頂いた山田先生、岡本先生、沼崎様、岡本様、長澤様、そして地元の片岡様、お世話になった方々、ご参加の各位、ありがとうございました。

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
2017年度日本財団ホスピスナース研修会 地方研修(北海道)

2017年10月27日~29日、日本財団と笹川記念保健協力財団は、これまで行ってきたふたつの看護人材育成に参加下さったメンバーの合同チームで北海道で研修を行いました。

この例年の地方研修も5回目、秋深まる北海道は帯広と札幌での研修兼旧交を温め、未来を語る集まりに全国から60名を超える看護師が参集しました。

多様なプログラムは、初日の帯広「市民活動プラザ六中」見学から。廃校になった中学校舎をリニューアル活用し、障がい者や高齢者が住み慣れた地域で生きがいや役割を持って暮らせる地域社会を目指す「地域の支え合いの拠点」です。多数自治体が本施設見学をされるのは、どこでも廃校舎問題を抱えているためでしょうとのこと。続いて、今や池田町の主要産業となっているワイナリーを見学し、宿舎に到着しました。

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教室がだれもが利用できる格安食堂に変身

初日の講演前、日本財団尾形武寿理事長から、「複雑な問題を抱える日本の地域医療に必要なのは看護師である」と力強いエールを頂きました。続く研修その1は「地域の在宅看護センターの現状」日本財団在宅看護センター起業家育成事業3期生で、本年4月、帯広郊外音更町で「在宅看護センターちせ」を開設した片岡順子氏、同1期生沼崎美津子氏「看護小規模多機能型居宅介護施設『結の学校』」(福島市)、同2期生岡本直美氏「つかさ 在宅看護センター Lanaケア湘南」(神奈川県藤沢市)と同長澤祐子氏「在宅看護センターミモザ(福岡県宗像市)が、それぞれの地域の特徴や困難、看護の力が活用された例を発表下さいました。続いて研修その2は、医師4年目で村唯一の医療機関を任された後、総合診療医として地域医療を改革してきた更別村国民健康保険診療所長山田康介医師の「地域医療の実際と看護師の役割」でした。看護師の地域への貢献とともに、広域分散型の地域特性や積雪寒冷が厳しい十勝地区の実際と取組みと対策、そして地域医療や地域包括ケアにおける看護師のとるべき姿を解説いただきました。

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外は寒い・・・会場では、熱気あふれる意見交換が

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記念撮影・中央日本財団尾形武寿理事長とその左山田康介医師
白いジャンパーは世話役たち

2日目は札幌に移動。道中、壮大な北海道を堪能する景色でしたが、厳寒期、深い積雪の際には、発病者、けが人や障がい者だけでなく、高齢者のケアにも多大な時間、エネルギーを要することは容易に察せられました。研修その3は、当財団ホスピスドクター研修修了者で、現在、洞爺湖で訪問診療に従事されている岡本拓也医師による「医療者のためのスピリチュアル・コミュニケーション」で、本年3月のホスピスナース研修会(東京)「看護の現場におけるスピリチュアルケアとは?」の続きでもあります。岡本先生は、スピリチュアルケア関連書籍も数冊出版されています。ここでは、マインドフルネスのエクササイズを通し、自分自身とグループワークによる他者理解を体験学習する機会でもありました。

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研修中の参加者たち

世界では、UHC (Universal Health Coverage, 国民皆保険) が大きなうねりとなっています。今回の研修では、少子高齢化がピークを迎える2025年問題を前に、そのUHCの先頭を走ってきた日本全体の保健医療制度と体制の維持、人口密集した首都圏や都市部と地域社会と云う言葉では括れないほど広大な北海道や高齢者だけになりつつある過疎集落の問題などなど、地域各地の継続的存在を、わが国全体がどう支えられるのか、その中で看護は何が出来るのか、看護師の力で何が為せるのかを考える機会でもありました。

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
緩和ケア実践の工夫、認知症高齢者の終末期ケアガイドラインの研究  ~2016年度ホスピス緩和ケア助成者報告会より~

 ホスピス緩和ケアの充実・向上のための研究助成、その周知啓発のための地域啓発活動助成など、2016年度ホスピス緩和ケア事業における助成者による報告会を2017年6月10日(土)に開催、発表者ら70名余りが参加しました。

 まず、がん患者の最期を迎えるまでのケアの質を高く保つための評価の研究、また認知症高齢者が最期までその人らしく生きることを支えるケアのガイドラインについての研究など、研究助成21名による口頭発表を行いました。続いて地域啓発活動助成・奨学金・海外研修助成者15名に対する質疑応答を行いました。

研究発表の様子

研究発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメンテーターとして出席いただいた当財団の企画・審査選考委員の先生をはじめ、会場からの活発な意見交換や、情報交換が見受けられました。筑波メディカルセンター病院理事の志真泰夫先生からは、「緩和ケアについて、海外からの輸入の時期はそろそろ終わりを告げている。今は輸入品を日本で咀嚼して、日本の文化や価値観を含み作っていく時期だと思う。日本のアイディアを持って海外との共同研究を進めるというのが次のステップであり、今日の発表では、それに値する研究の芽があるような気がした。」とその成果を評価くださいました。

助成者の皆様には今後、ぜひそれらの視点を持ちながら、それぞれの研究や活動に取り組んでいただきたいと思います。

委員の先生からのコメント

委員の先生からのコメント

会場からの活発な発言

会場からの活発な発言

 

 

 

 

 

 

 

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
看護の現場におけるスピリチュアルケアとは?

看護の現場におけるスピリチュアルケアとは?

~第16回日本財団ホスピスナース研修会~

 2017年3月3日、質の高い緩和ケアを実践できる看護師の育成を目指し、認定看護師教育課程(緩和ケア・訪問看護)などの研修修了者を中心とした「日本財団ホスピスナースネットワーク」の研修会を、ホスピスナースの代表であるプログラム委員の企画・運営により開催、全国より約100名が集まりました。

 今回の研修会では、日常の現場での患者・利用者、その家族と向き合う中で、これでいいのか、もっと何かできるのではないか、悩み戸惑うことが多いと感じている「スピリチュアルケア」をテーマに取り上げ、本研修会としての「看護の現場におけるスピリチュアルケア」の定義化を目指しました。

 研修はまず、グループワークから始まりました。事前課題を通して各々が前もって整理していた「コミュニケーション」や「スピリチュアルケア」に関する事例や悩みなどを共有しました。

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グループワークで方向性を示す講師

続いてチャプレンであられるお二人の講師より講演をいただきました。

講演Ⅰ「スピリチュアルケアとは」小西 達也(武蔵野大学教授・日本スピリチュアルケア学会理事)

小西先生からは、「スピリチュアルケア」の定義付けについて、望まれながら、絶えず検討されつつも、統一的定義が見出されないまま現代に至っており、容易でないとしながらも、患者だけでなく一般の人へ明確に説明ができるように定義を考えることの重要性を説明いただきました。またケア提供者個人の人間観やあり方がケアに大きく影響すること、そして、患者が生きる価値を見いだせない苦しみ(スピリチュアルペイン)にいる時、自ら納得のいく「生き方」の発見と「実現」を図ることをサポートする意味合いで、「スピリチュアルケア」を「自己実現のサポート」と捉えることができるとお話しいただきました。

講演Ⅱ「医療現場からみるスピリチュアルケア」   清田 直人(社会医療法人栄光会 栄光病院 チャプレン)

冒頭、清田先生は「スピリチュアルペインは取り除かなければならない苦痛ですか?」と私たちに語りかけました。スピリチュアルペインは、「自分らしくない」自分を、生きていかなければならない際に経験していく苦悩であるが、真の自分になる契機であり、真の自分を全うするためには自己が承認されること、拠り所となる「関係」の存在が必要であり、自分・他者・秘的存在(宗教など)との関係を示されました。そして最後に、ケア提供者に求められる姿勢のひとつとして、「燃え尽きてもいけないし、冷めていてもいけない。燃えつきない程度にいつまでも燃え続けていく、炭火のような心を持ちたい」と語られました。

続く2回目のグループワークでは、二つの講演を受け、参加者それぞれが新たな視点を持ち、「スピリチュアルケア」の定義を話し合いました。講師が各グループをラウンドし、方向性を示す場面もあり、活気に満ちたワークとなりました。その後のふりかえりで発表された15グループそれぞれの定義は、各グループの個性が反映され、それぞれに存在感のあるものとなり、講師によるレクチャーを通し次の4つのポイントが見出されました。

①自分らしさ/ありのまま/その人の生き方 ②敬う/信頼/認める ③共に/寄り添い/援助 ④プロセス/過程

これらを踏まえ、さらに会場全体でのディスカッションを重ね、キーワードを集約化する作業を進めました。そしてついに参加者全員の総意として、本研修会での定義が決まりました。

講師によるレクチャー 左:小西 達也先生 右:清田 直人先生

講師によるレクチャー
左:小西 達也先生 右:清田 直人先生

 

 

 

 

 

 

 

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定義化へ向けたディスカッション

スピリチュアルケアとは ~その人のあるがままを信じて認めて、「その人らしく」生きることを支え続けること(寄り添うこと)~

9時開始18時終了と長時間に渡った研修、加えて、事前課題の導入など、受講者にとってハードな研修となりましたが、受講後のアンケートでは、前もって自分の考えを整理し言語化していたこと、講師によるグループワークの方向性の提示など、最終的に定義へと導かれ、達成感と深い理解を習得する機会であったと多くの方に評価いただきました。今後もこの日本財団ホスピスナースネットワークならではの研修を提供できるよう、事業を進めていきたいと思います。

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一丸となって研修会に臨んだ講師・プログラム委員

 

 

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
ホスピスドクター研修ネットワーク第12回情報交換会開催報告

当財団では、「ホスピス緩和ケアドクター研修」修了者と、研修受け入れ施設の指導医師を対象とした「ホスピスドクター研修ネットワーク」情報交換会を年1回実施しています。12回目を迎える今回は趣向を変え、施設見学を兼ね、日本財団ビルを離れ桜町病院 聖ヨハネホスピスで開催しました。

まず今年度ホスピスドクター研修中の3名による研修経過報告、続いて、「これからの緩和ケア病棟・在宅診療におけるホスピス緩和ケアのかたち」と題し、在宅、病棟とそれぞれの立場におられる3名の先生よりご講演をいただきました。

 「緩和ケア病棟から在宅診療に移ってみえてきたもの」

自身が考える「ホスピス緩和ケア」を求め、病棟から在宅へ移った相河明規先生(ケアタウン小平クリニック/ネットワーク世話人)からは、在宅診療で使用する鎮痛薬の量が病棟よりも少ないことや、自宅で最期を迎えるために必要なこととして、医師と患者・家族の関係性を指摘、コミュニケーションの重要性、医療者として最後まで支えることの重要性をお話しいただきました。

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相河明規先生

「在宅診療から緩和ケア病棟に移ってみえてきたもの」

昨年度のホスピスドクター研修生だった桶口史篤先生(富山市立富山市民病院/ネットワークメンバー)からは、病棟の利点として医師や看護師による継続的なケアは、患者や家族だけでなく、医療従事者の安心につながっていることが示されました。病棟、在宅のどちらがいいとかではなく、患者にとって多くの選択肢があることが大切であると力説されました。

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桶口史篤先生

「緩和ケア病棟における適切な療養場所の支援と地域連携のために作成した退院支援チェックリストの使用報告」

佐野広美先生(医療法人財団慈生会 野村病院 緩和ケア内科)からは、入院後の積極的な在宅復帰支援を行う中、患者・家族への精神的ケアや地域連携強化の必要から導入された退院支援チェックリストの使用報告がありました。病院と在宅の気心知れた連携が、患者に「病院にいつでも入れる」という安心感を提供でき、最期まで自宅で過ごすことができること、病棟が地域の一員であることをお話しいただきました。

佐野広美先生

佐野広美先生

続くディスカッションでは、全員が輪になり顔を合わせながら活発な意見交換を行い、緩和ケア病棟・在宅診療それぞれ共通するもの、異なるものを確認すると同時に、様々な環境がある中で、患者が選択できることの重要性、また患者が主体であることを再認識しました。

グループディスカッションの様子

グループディスカッションの様子

今回は初の試みで、これまでも多くの要望があった施設見学が実現しました。すばらしい環境のもとで療養されている方々の生活を拝見できたことは大変勉強になったとの感想が寄せられました。

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聖ヨハネホスピスの居室

緩和ケア医としてのフィールドは様々ですが、緩和ケアに携わる者としての共通理解を得る会となりました。本会は今後も、ネットワークメンバーの皆様のご意見を参考に、より充実した会となるよう支援させていただきたいと思います。

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参加者全員で記念撮影

[活動レポート ― ホスピス緩和ケア]
日本財団ホスピスナース研修会を開催しました。

当財団では、質の高い緩和ケアを実践できる看護師の育成を目指し、認定看護師教育課程(緩和ケア・訪問看護)を中心に、研修の修了者約3,300人によるネットワークを構築、メンバーを対象に、同じ志を目指す日本財団ホスピスナースをつなぐ会として研修会を開催しています。

去る10月29日30日、地方研修会として「病を抱え生きる人を支えるケア」について学ぶ1泊2日の研修を行いました。初日は日本初の独立型ホスピス(緩和ケア病棟)であるピースハウス病院http://www.peacehouse.jp/ において、松島たつ子先生(一般財団法人ライフ・プラニング・センター ピースハウス ホスピス教育研究所 所長)より、講義やグループワークや施設見学を通し、その多様な取り組みや、エンド・オブ・ライフケアに携わるスタッフの喪失と悲嘆、そのケアついて学びました。

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2日目は昨年に続き、当財団事業のひとつであるハンセン病について知る機会として、2施設を訪問しました。日本初のハンセン病の治療所である神山復生病院http://www.fukusei.jp/ではその長い歴史を知る数々の資料に触れ、加えて、ホスピス病棟で実践しているケアの実際を見学しました。

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続いて、駿河療養所http://www.nhds.go.jp/~suruga2/を訪問し、ハンセン病に起因する二次的障害や合併症を抱える療養者のお一人である小鹿美佐雄自治会長から社会の差別や偏見による苦難の中にありながらも地域との共存を目指す活動が紹介されました。また、日々の療養者のケアを担う看護師からは、高齢化する入所者に対するより高度で複雑化する医療や看護についてお話しいただきました。最後に所内にある納骨堂を訪れ、参加者全員で鎮魂の祈りを捧げました。

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参加者のアンケートから、訪問した3施設はそれぞれに全く違った目的や機能を持ち合わせていますが、そこに共通する「病を抱え生きる人を支えるケア」について、ホスピスナースとして、看護師として、今後の役割や展望を共有するきっかけになったようです。本ネットワークの次回の研修会は、来年3月初旬に東京(日本財団ビル)で開催予定です。


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