[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
放射線災害医療サマーセミナー2017報告書が出来ました

2017年8月22日~27日の6日間、医学部、看護学部、薬学部等の多職種学生対象のセミナー「放射線災害医療サマーセミナー2017」を福島県立医科大学、長崎大学と共催で実施しました。
全国から15名が参加、前半3日間は福島市内で講義と演習、4日目以降は福島第二原発見学後、川内村、楢葉町を拠点にフィールド実習をしました。今回は受講生OB/OG5名が、フィールド実習のチューターとして参加、川内村、富岡町、飯館村の3グループに分かれ、震災後の取り組み、仮置き場見学、語り部による町内視察等を通じて、福島とそこで暮らす人々の思いや現実を自身の目で見て考える機会となりました。
セミナーの概要をまとめた報告書が出来上がりましたので、ご覧いただければ幸いです。

サマーセミナー2017報告書

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[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
国立ハンセン病療養所医療従事者フィリピン視察2017報告書を公開しました

cover_Philippines2017_s2017年12月、第4回 国立ハンセン病療養所医療従事者フィリピン視察では、8日間でセブ島・クリオン島・ルソン島(マニラ)の3島を訪れ、フィリピンの療養所、病院、皮膚科クリニック、患者会、保健省で、治療やケア、研究や教育(医師の養成)、政策決定の場を視察しました。2017年度は医療従事者に加え、ハンセン病の歴史保存に関わる方にもご参加いただき、医療面だけでなく、人類の遺産としてのハンセン病の歴史をいかに保存するにも焦点を当てた訪問となりました。

ご参加頂いた方々に、視察のレポートをまとめていただきました。

フィリピン視察2017報告書

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
2つの国からハンセン病を見つめる〜2017年度ハンセン病医療従事者フィリピン研修を終えて

2014年度にスタートしたハンセン病医療従事者フィリピン研修も4回目となり、今年は2017年12月6日から13日の8日間で、セブ島・クリオン島・ルソン島(マニラ)の3島を訪れ、フィリピンの療養所、病院、皮膚科クリニック、患者会、保健省で、治療やケア、研究や教育(医師の養成)、政策決定の場を視察しました。また、療養所に付随する資料館では、ハンセン病の歴史を保存する試みが活発に行われている様子も見ることができました。

今年度の参加者は、医療従事者のみに止まらず、ハンセン病資料館ご所属の方や、療養所の社会福祉士としての経験から療養所内の歴史の保存に関わる方が2名いらしており、医療面だけでなく、人類の遺産としてのハンセン病の歴史をいかに保存するにも焦点を当てた訪問となりました。非常に興味深かったのは、エバースレイ・チャイルズ療養所で、歴史保存を担当しているスーザンさんも、実は、もともとは社会福祉士でいらしたこと。「なぜ、ハンセン病の歴史を保存する役割を担うようになったのですか?」との問いに、「ここ(療養所)で出会った人が好きで、目の前にいる人々の歩んできた道を残したいとの思いがあった。すると、見えない糸に導かれるように、私の前に歴史保存の道が拓けて行った。私はただ、その自然の流れに従っているだけ」と。スーザンさんは、現在、おびただしい数のカルテの整理や、楽器や本など、残された品々がもつそれぞれの物語の編纂に尽力しています。

ご承知の通り、すでに日本ではハンセン病の新規発症例はほとんどなく、ハンセン病療養所に勤務する方であっても、急性期にあるハンセン病の症状に触れたご経験のある方はまれで、そもそものこの研修の出発点というのは、そんな日本のハンセン病医療従事者の方に、現在進行形の疾病としてハンセン病と対峙しているフィリピンの医療を体験していただくことでした。研修を受けた皮膚科クリニックでは、様々な病症をもつハンセン病の症例の紹介のために、お子さんからご老人まで、20名近い患者さんがわざわざやって来てくださっていました。症状を見せてくださっている間、うつむき、じっと一点を見つめる人、症例紹介が終わると、真夏の暑さだというのに、頭からすっぽりと目出し帽をかぶりそそくさと立ち去る人。また、患者会で出会った、顔にはっきりとハンセン病の斑紋のある、4ヶ月の赤ん坊を抱いた若い母親。ハンセン病を発症して、親兄弟からも絶縁されたと涙ながらに語る青年。市の保健所で投薬治療をほぼ終えたという少年は、ハンセン病による神経のダメージで、小指と薬指に障害が残っていました。研修に同行して私たちの滞在をサポートしてくれたアランさんは、今回訪問したホセ・レイエスメディカルセンターの患者会のハンセンズ・クラブの元会長で、現在はCLAP(Coalition of Leprosy Advocates in the Philippine/ フィリピンハンセン病回復者・支援者ネットワーク)の事務局として、積極的にハンセン病に苦しむ方々の支援をしていますが、折々に、ハンセン病を発症して、全く変わってしまった自身の人生について、体験を交えつつ語ってくれました。そんなフィリピンで出会った方一人一人の姿に、日本の療養所で普段接している入所者の方々の在りし日の姿を重ね、それはまるで現在と過去のパラレルワールドを体験しているような気がしたとは、表現は違えど、多くの参加者から聞かれた声でした。ご参加の方々の研修報告は、ただいま、報告書として取りまとめを進めていますが、アンケートに寄せられた参加者の方々の声の一部を抜粋でお届けして、事務局からのご報告の結びといたします。なお、フィリピン研修報告書は3月末頃、財団HPに公開予定です。

  • フィリピンの療養所を見学することで日本の40年~50年前の療養所の姿が想像出来ました。厳しい状況の中を乗り越えられてきた高齢化した入所者の方の残りの人生を充実させることができればと思いました。
  • なによりも各訪問先の皆様に暖かく迎え入れてくださり、丁寧に質疑に応じてくださったことに感謝申し上げたいです。その中でもクリオンがとても印象に残っています。日本のハンセン病療養所は子供がいないところが一部を除きほとんどですが、クリオンは隔離された方々の子孫が島民の半数以上を占めているとのことでした。隔離の島としての悲しい歴史だけでなく明るい島の歴史を残していくという言葉に未来を感じました。
  • 入所者様に対して改めて敬意をもって接することができます。ハンセン病の啓発活動を自分なんかがおこがましいと思っていましたが、この研修で学んだ事で今後啓発活動の必要性を感じ、少しはできるのではと思っています。
セブCLAPの事務所にて、回復者の方々と一緒に

セブCLAPの事務所にて、回復者の方々と一緒に

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
放射線災害医療サマーセミナー2016報告書が出来ました

2016年8月22日~27日の6日間、医学部、看護学部、薬学部等の学生対象のセミナー「放射線災害医療サマーセミナー2016」を福島県立医科大学、長崎大学と共催で実施しました。3 回目となる今回は、東北から九州まで全国16 名が参加、前半2日間は福島市内で講義と演習、3日目以降は川内村に滞在し、福島第二原発、田村市の甲状腺検診、長崎大学川内村復興推進拠点による現場学習、夏休み子ども教室での交流、健康フェスタでの住民交流を実施しました。震災から5 年経過した今、福島とそこで暮らす人々の現実と思いを、自身の目で見て考え感じる機会となりました。

セミナーの概要をまとめた報告書が出来上がりましたので、ご覧いただければ幸いです。

サマーセミナー2016報告書

サマーセミナー報告書2016

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
「国立ハンセン病療養所医療従事者フィリピン視察2016報告書」が完成しました

2016年11月、第3回 国立ハンセン病療養所医療従事者のフィリピン視察を行いました。医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、義肢装具士、介護士の多職種17名の参加者に、クリオン、マニラ、セブの6か所の訪問先(医療機関、ハンセン病療養所、世界保健機関)のレポートをまとめていただきました。参加者のアンケートのまとめ、訪問先の講義資料も掲載しています。

フィリピン視察2016報告書

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[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
WHO笹川健康賞2016

5月27日、ジュネーブの国連欧州本部で開催された第69回WHO世界保健総会にて、世界の公衆衛生向上に寄与した個人/団体を顕彰するWHO笹川健康賞の表彰式が行われました。32回目の受賞者はスペインの国際NGO「Federation of Medicus Mundi Spain」でした。

同団体は1963年に設立され、「Health for all」をスローガンに、中南米での活動を繰り広げる国際医療協力ネットワーク「Medicus Mundi International」のメンバーです。今回の受賞は、エルサルバドル、グアテマラ、ペルー、ボリビアでの20年以上にわたる活動が評価されてのもので、これらの国々の医療アクセス困難な農村部や先住民コミュニティで、性別、年齢、習慣などの違いを超えて、すべての人々が等しく健康な生活を確保できることを目指し、現地の行政や医療従事者を巻き込み、さらに各地の独自性をも尊重しつつ、コミュニティの融合を図り、それぞれの地域で機能する公衆衛生システムを再編しました。

授賞式では、日本財団笹川陽平会長より、「Medicus Mundi Spainはこの賞金で、4カ国の公衆衛生システムにおける本事業の効果を科学的に調査することを予定しています。また、他地域への応用の可能性なども検証するそうです。私たちは、この活動がプライマリ・ヘルスケアの向上にさらに貢献することを期待しています。今日、私たちは持続可能な開発目標の一つである『すべての人に健康と福祉を』に向かって活動をしています。本日お集まりの皆さま、Medicus Mundi Spainと共に、この目標の達成に向け、引き続き尽力していこうではありませんか」と力強いメッセージが送られました。

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授賞式前の会場にて。(右から、日本財団笹川会長、Medicus Mundi Spain President Dr Eduardo Garcia Langarica、同 Vice President Mr. Carlos Mediano、当財団理事長喜多、 日本財団 田南常務)

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
「国立ハンセン病療養所医療従事者フィリピン視察2015報告書」が完成しました

2015年11月、医師、看護師、薬剤師、介護士、作業療法士、義肢装具士など多職種20名の参加を得、第2回国立ハンセン病療養所医療従事者によるフィリピン視察を行いました。クリオン・マニラ・セブの5か所の医療機関やWHO 西太平洋事務所を訪問し、それぞれの訪問先について、参加者それぞれの職種ならではの視点で訪問先のレポートをまとめていただきました。巻末には訪問先で受講した際の資料を抜粋で掲載しています。

フィリピン視察2015報告書

報告書カバー

 

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
マダガスカルにおける日本人医療チームによる活動

2016年2月3日~23日まで、学校法人昭和大学の医療チーム(医師7名、看護師3名、事務局2名、学生4名)が子どもを中心とした口唇口蓋裂治療のため現地で活動を実施しました。

アンチラベ市のクリニックアベマリア病院には日本人シスターが勤務しており、今回は20名の手術が行われました。昨年度より同大学医学部大学院に留学中のマダガスカル人医師がチームに参加し手術を実施し、術後の回復も良好という報告を受けています。

支援者のお蔭で手術は「無料」、術後の傷跡も目立たないという口コミが広まり、遠方から、また子ども以外に成人の患者さんの受診も年々増えています。
さらに口唇口蓋裂の患者さんの他に、別の病院で治療を断られた患者さんも評判を聞きつけ受診されています。限られた時間、環境下のため手術や治療が行えない場合でも、日本人医師による診断だけでも受けたいと、患者さんとその家族が受診されるケースも多くなっています。

当初11月に現地活動を予定していましたが、直前にフライトキャンセルがあり、2月に延期となりました。フライトもパリ経由に変更、テロ事件から間もないパリで1泊、安全性を最優先し空港ターミナル直結のホテルに滞在となりました。フライトがパリ経由になった時点で、荷物の個数を減らし、1種類の医療器材も複数の荷物に納め途中で紛失した場合でも対処できるようにしたそうです。
また重要な器材はスタッフ個人の荷物に分散し持ち込み、器材用トランクも別に準備しました。
往路、パリ空港で大学事務担当のスーツケースが紛失、翌日の出発までに見つからず、利用航空会社の手配で1週間後に空路、陸路を経てアベマリア病院に到着しました。よく届いたとチーム一同で感心したそうです!

手術を受けた子どもたちと家族に見送られて

手術を受けた子どもたちと家族に見送られて

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
コートジボワールにおける学童皮膚検診活動

西アフリカに位置するコートジボワールは、マイコバクテリアによる感染症のブルーリ潰瘍(BU)およびハンセン病が蔓延しています。ブルーリ潰瘍の特徴として皮膚の潰瘍化があげられ、早期診断による治療が重要といえます。診断の遅れにより治療後、障がいが残るため、15歳未満の学童への早期診断、障がい予防への対策が必要とされています。
今回、N T D s( Neglected Tropical Diseases)の蔓延国における支援として、現地の学童皮膚検診プログラムの活動支援を行いました。

検診活動の成果および状況

アニェビ州Adzope地区で選定した16村の49の小学校で4歳~15歳の学童を対象に実施されました。
今回の検診活動で、ブルーリ潰瘍の患者は発見されませんでしたが、ハンセン病の患者が1名発見されました。12歳の女子でMB(多菌型)、障がいが少し進行しつつあることが分かりました。治療にはMDT治療薬を配布、地域のハンセン病プログラム担当が治療のフォローアップを行うことになりました。調査チームはさらに患者宅を訪問、家族全員の検査を行いましたが、本人以外の家族にハンセン病の兆候は見られませんでした。
検診を受けた学童の80%が皮膚部分の感染症(白癬)が認められましたが、ブルーリ潰瘍とハンセン病は蔓延していない地域であることが明らかとなりました。

本活動は「地域社会における持続可能なプロジェクト」を目指しており、病気に対する予防、発見後の治療体制確立、フォローアップ実施の基礎を構築できたといえます。

ハンセン病の診断を受ける12歳の女子

ハンセン病の診断を受ける12歳の女子

[活動レポート ― 公衆衛生の向上]
放射線災害医療サマーセミナー2015報告書が出来ました

2015 年8月17 ~ 22日の6日間、医学部、歯学部、看護学部、工学部の学生対象のセミナーを福島県立医科大学、長崎大学と共催で「放射線災害医療サマーセミナー2015」を実施しました。2 回目となる今回は、北海道から九州まで全国25 名が参加、前半2日間は福島市内で講義と演習、3日目以降は川内村に滞在し、福島第二原発、須賀川市の甲状腺検診、長崎大学川内村復興推進拠点による住民説明会、夏休み子ども教室での交流、健康フェスタでの住民交流を実施しました。震災で何が起こり4 年経過した今、福島とそこで暮らす人々がどのような状況、思いでいるかを自身の目で見て考え感じる機会となりました。

セミナーの概要をまとめた報告書が出来上がりましたので、ご覧いただければ幸いです。
2016年度も8月開催の企画を進めており、まもなく財団HPにて公募予定です。

サマーセミナー2015報告書


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