[支援活動レポート]
[スーダン]ハンセン病制圧特別行動プロジェクト(SAPEL)

期間 2001年度
対象地域 南部バハル・アルガザール州
協力先 WHO(世界保健機関)






全世界でハンセン病の制圧を達成するための戦略のひとつとして、1995年にWHO主導で開始されたハンセン病制圧特別行動プロジェクト(SAPEL)は、ハンセン病の治療を受けていない、地理的、政治的、経済的、社会的などの理由から一般保健サービスへのアクセスがない人たちを対象として行われました。この中には、都市部のスラムの住人、隔離村で暮らす人々、遊牧民、移民、難民なども含まれています。一般保健サービスへのアクセスがない人たちに、まずハンセン病治療サービスを可能とし、続いて他の一般保健サービスも導入するための手掛かりとするという意味も持っていました。

スーダン南部のバハル・アルガザール州は長期にわたる内戦により社会的・政治的に不安定な状況が続いていました。ここで長期にわたってハンセン病を含む医療活動を実施していたのは、カトリック教会だけでした。医療にかかわる人材や施設の不足とともに、ここに暮らす人の多くは定住地を持たない人であることも影響し、医療活動は困難なものでした。特に多剤併用療法(MDT)による継続治療が必要なハンセン病に関しては、患者の診断、治療のいずれもが極めて困難なものでした。

SAPELの対象地であるマペル市は1983年に内戦が激化すると、診療所のほぼすべてが閉鎖され、ほとんどのハンセン病患者は治療を中断したまま南部のほかの州へ移り住みました。1997年に戦闘が鎮火すると、カトリック教会は移動クリニックを立ち上げ、ハンセン病サービスを含む一般医療サービスを行っていました。

ハンセン病の診断・治療を開始していない人が多くいると推定されながら、内戦と定住地を持たないという居住形態のため、十分な医療サービスが提供されていないマペル市のハンセン病患者の診断と治療システムを確立するために、カトリック教会の看護師による地域スタッフの研修と、治療状況の確認と再開、らい反応や再燃のチェックなどフォローアップの徹底、ハンセン病の心配を持つ人たちが自発的に診療所を訪れる環境を作るための啓発活動などを支援しました。