[ハンセン病のニュース]
回復者自叙伝の出版会(インド・チェンナイ)

1月22日(金)、インド・タミルナドゥ州のチェンナイ市内にて、Muthu Meenaさんの自叙伝「Mul」の英語版(英名Thorn)出版記念イベントが開催されました。

Muthu Meenaさんは9歳の時にハンセン病と診断され、様々な差別を体験してきました。幼いころから書くことが好きで、数々の苦難も書くことによって乗り越えてきたといいます。やがて雑誌や新聞に記事を書くようになったMuthuさんは、作家のBoutha Ayyanar氏と結婚、夫の勧めで自身のライフヒストリーを執筆することを決意します。4年がかりで完成させたタミル語の自叙伝「Mul(タミル語で「棘」の意)」は、病気や差別との戦いついてのみでなく、幼いころの思い出や家族のこと、インド農村の生活習慣など、一人の少女が大人の女性に成長するまでに起こった大小さまざまなことについて、豊かな表現で丁寧に著されています。タミル語版「Mul」は、多くの困難を乗り越えてきた一インド女性の半生記として人々に感動と勇気を与え、そして社会に対する力強いメッセージを発信する優れた著作として多方面から反響を呼び、ベストセラーとなりました。

その後、多くの人々の薦めもあって英訳版の製作が検討され、財団が英訳版の出版を支援することになりました。これにより、彼女の力強いメッセージがより多くの人の手に渡ることが期待されます。出版会には、日本財団の笹川陽平会長のほか、タミルナドゥ州出身でインドの国民的スター俳優であるKamal Haasan氏が駆け付け、祝辞を述べました。会場には多くのマスコミが集まり、著者のインタビューがテレビ中継されるなど、注目度の高さが伺えます。

Muthuさんは、自叙伝の出版を機にますます精力的に執筆活動に取り組んでおり、女性問題に関する著作の出版を近日中に予定しているそうです。
(写真は出版記念会にてテレビ局のインタビューを受けるMuthuさん(右))

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