[活動レポート ― ハンセン病]
エチオピアで初等教育支援を行いました

エチオピアは2000年に国レベルでハンセン病の制圧を達成しているものの、この10年は毎年3000~4000人程度の新たな患者が出ており、世界でも5,6番目にハンセン病患者の多い国です。まだまだエチオピアではハンセン病当事者に対する偏見や差別も根強く残っており、多くの患者・回復者が仕事に就けず、貧困状況にあります。
また、エチオピアは世界の国々と比べても識字率が最近でも49%と低く、国民の半数以上が読み書きができません。エチオピアでは6歳から13歳までの義務教育期間は、学校の授業料は無料なのですが、文房具や制服などの諸費用が発生するために、特にハンセン病患者・回復者たちのような貧困家庭では、親たちはそのような費用を捻出することができず、子どもたちを学校に通わせることができません。よって子どもたちは学校に行けずに貧しい家計を支えるために、農作業、子守り、水汲み、料理といった家事手伝いに追われています。そのような子供たちは、大人になってからも、教育を受けていないがゆえに職に就くことができず、貧困から抜け出せません。そしてまたその子どもたちも貧困となり、負の連鎖が続く状況にあります。

このような状況を踏まえて、当財団は2017年9月から2018年8月にエチオピアの4州、1特別自治区の16の村の合計366名の小中高生(1年生~12年生)に対して、文房具、問題集、学校登録料、靴、制服をエチオピアのハンセン病回復者団体であるENAPAL(エナパル)(注1)を通して支給しました。加えて各村で3名の優秀な学生に参考書を贈呈しました。

あたらしい制服を着る子供たち

孫の文房具を受け取る祖父

注1:ENAPAL(エナパル)は、1996年に設立され、ハンセン病患者や回復者の諸権利の保護、社会に対する啓発活動、社会的・経済的自立の支援を主目的として精力的な活動を続けています。現在は7地域に66の定着村支部を持ち、15,000人を超える会員を有する全国組織となっています。ENAPALは、当事者によるハンセン病サービスの積極的参加を促す活動においても世界的にもモデル的な活動を見せています。

[活動レポート ― ハンセン病]
インドネシアでハンセン病回復者の子どもたちに教育支援を行っています

インドネシアは2000年に国レベルでハンセン病の制圧(人口1万人当たり患者数が1人未満となること)を達成しているものの、毎年約1万7千人の新たな患者が出ており、世界で3番目にハンセン病患者の多い国です。この国では、ハンセン病回復者の多くは一般社会で暮らしているものの、社会における差別や偏見は依然として根強く、回復者とその子どもたちの多くは、教育を十分に受けられないことから職に就けず、貧困から抜け出すことができません。
インドネシアでは、公立の小・中学校へは無料で行けるのですが制服や文房具などの支給はありません。そのため、貧しさゆえに必要な物が買えず、多くのハンセン病回復者の子どもたちは継続して学校へ行くことができません。

奨学金を受けた中学生の男の子とその母親です。

奨学金を受けた中学生の男の子とその母親です。

このような状況を踏まえて、当財団は、2017年から2019年の2年間かけてインドネシアの東ジャワ州、南スラウェシ州、南スマトラ州、東ヌサ・トゥンガラ州の4州で合計314名の小中学生への教育支援を現地の回復者支援団体であるPerMaTa(ペルマータ)(注)1を通して行っています。具体的には、学校で必要な物品を購入するために290名の小学生に一人当たり100万ルピア(日本円で約7,500円)を、24名の中学生に150万ルピア(日本円で約11,300円)の奨学金をPermataの4州26支部を通して付与しています。
これまでの1年間で小学生140名、中学生10名の合計150名への奨学金が支給され、その生徒たちの名簿が送られてきました。今回支援を受けた子供たちは、学校で使用する物が買えるようになり、積極的に継続して学校へ行くことが出来るようになりました。

奨学金を受けた小学生とその両親と祖父です

奨学金を受けた小学生の両親と祖父です

ただし、インドネシアは広く、そしてハンセン病患者・回復者が数多いため、まだまだハンセン病患者・回復者の子どもたちへの支援が行き届いているわけではありません。今後1年間でさらに小学生150名、中学生14名へ奨学金が支給される予定です。

注1:回復者支援団体PerMaTa(ペルマータ):Perhimpunan Mandiri Kustaは、2007 年2月に広大な国土に住む回復者とその家族の連携と団結のプラットフォームとして誕生し、現在東ジャワ州、南スラウェシ州、南スマトラ州、東ヌサ・トゥンガラ州の4州において総勢3,700名のメンバーを擁するまでに拡大してきました。昨今は新リーダーシップの下で新たに政府と連携した活動を行ったり、活動地を拡げる試みがなされたりしています